擒拿の練習

擒拿の練習を始めました。練習相手は、うちの奥さんです。つまり、妻です。わかりやすくいえば、ママです。

推手は、いろんなところで練習していますが、関節技となると、あんまり練習相手がいません。巷の太極拳の人で、擒拿をきっちりマスターしている人は、少ないように思います。

武術太極拳連盟のカリキュラムには、擒拿はあるのかな? 3段4段レベルの人を見ていても、たぶん擒拿の練習はしてないだろうと思えます。

これも、文化大革命以降、武術が牙を抜かれた影響でしょうか。武術家が大虐殺されたのが文化大革命です。

そういえば、本日6月4日は六四天安門事件の日です。民主化運動に集まった学生たちを、中国共産党が大量虐殺した日です。

当時、私は京都で中国語を学ぶ大学生でありました。なんか学生デモが起こっているらしい、という程度の認識しかなくて、大勢の学生が戦車に轢き殺された、ひどい事件だったと知るのは、ずいぶん後になってからでした。

戦車に立ち向かっていく人の動画が今も見られますね。無謀ですが、すごい勇気です。いかに武術の達人でも、ひとりで戦車にはかないませんでしょう。私にはあんな勇気はないです。

映画「戦国自衛隊」に、ヘリコプターに若武者が突入して、刀で落下させるシーンがあって、感動しました。はるか未来の軍事技術も、戦国時代の武将たちの頭脳とガッツ、集団の統制力にはかなわなかったというストーリーでしたが、現在のAIの発達した社会で、生身の人間が独裁政権に対抗できる可能性はあるのでしょうか?

話がだいぶんそれました。擒拿です。

妻には、自治会の教室でも家庭でも、指導や研究のために、よく推手の相手役になってもらっていますもので、套路は覚えていないのに推手はまあまあ上手になってきました。

それで、擒拿の相手も頼めるかなーと思ったら、なかなかいい感じで付き合ってくれました。ラッキー!

もちろん痛い目にあわすわけにはいきません。高校、大学の拳法部では、女子もお構いなしに技をかけておりましたが、あれは若気の至りです。今、妻にそんなことをしたら、家庭生活がエライことになります。とってもソフトに、痛くないように関節を捕らせていただいております。

妻は、私の狙いを察知して、うまく逃げます。タコかウナギみたいなものです。

さっぱり関節を捕れないので、あんまり私の練習にはなっていないような気もしますが、妻にとっては理想的な練習じゃないかとも思います。捨己従人、四両撥千斤です。護身術の稽古になります。

敵に関節技をかけられなくとも、掴まれたり握られるのを防ぐのは、とても有効ですね。

とりあえずはこの練習を、私の教室でも取り入れてみようと思います。

なお、少林寺拳法では鈎手手法(かぎてしゅほう)といって、指を開いて、力を充実させて守る術があるますが、太極拳では鈎手(こうしゅ)を使います。指を閉じて、フックの状態にして、敵の技から逃げたり、引っ掛けたりします。動きは止めません。

関節技を狙うにも、逃げるにも、使い勝手がいいです。套路の練習しかやっていないと、いまいち意味不明な鈎手ですが、擒拿を研究すると、実に合理的。奥深く研究できそうです。

コメント