ちょいちょい参加させていただいている異流派推手交流会が、大盛況でありました。
というのも、N先生が市の功労者として表彰されるお祝いと、会のメンバーのO氏が、競技推手で優勝されたのとで、ダブル祝賀会となったのであります。
推手の交流会には30人以上が集まられ、多くの方とお手合わせさせていただきました。推手道場からも、何人もが初参加。
アフターの祝賀懇親会にも20人以上の方が参加されました。私も余興で、套路の表演をちょろっとさせていただきました。二次会にも参加して、いやあ、楽しかったです。
さて、翌週の推手道場で、いつも一緒に練習をしているSさんが、えらい上手になっていました。
Sさんは、私の母親とほぼ同い年の、高齢女性です。
物覚えが悪くてどんくさいですが、ド厚かましい大阪のおばちゃんでありまして、いつも「なあなあ、教えてやあ」と積極的に手を合わせてこられます。
センスはないですが、わりと素直なので、ちょっとづつでも上達されてきていました。
まあまあ、感じがつかめてきてるけど、まだ考え考え、つっかえつっかえやなー、勁も出てきたけど、とぎれとぎれだ、陰陽の変換がわかってない、というレベル。
それが、推手交流会のあと、いきなり段違いに上手になられてたのです。私だけじゃなくて、N先生もびっくりするくらい。
交流会には来られてましたけど、「そんな猛者どもに交じってようせん、見とく」といって、手合わせはしていないのです。
ただ、見てただけ。見学に徹しておられました。
それがなんで、突然変異的に上達されたのか?
固さがなくなっていて、すごく臨機応変、柔らかくなってました。普通に歩きながら、喋りながら、勁を保って、四正推手ができるんです。
本人には自覚がないようで、なんか、前からずっとこんなんでしたけど、それがなにか? みたいなかんじ。
推理するところ、普段の道場での練習風景とは違う、太極拳でない人たちの、形にはまっていない、自由自在な体さばき足さばき、石畳の上で平気で転げまわったり、飛んでいったりする推手を3時間見つづけて、それまでの基準や、固定観念がぶっ飛んだのかもしれません。
見ているだけで上手になることって、あるんやなー!
もちろん下地として、日頃の訓練の積み重ねがあるわけですけど、ビックリいたしました次第です。
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