仲間と切磋琢磨して上達する

同じ人とばかり推手の練習をしていても、みみっちい考え方になって、上達しないのでは? と前回書きましたが、ちょっと訂正します。

お互いが相手を負かそうという考え方にとらわれていると、上達じゃなくて下達してしまうと思いますが、お互いが正しい向上心をもって切磋琢磨していけば、やっぱり上達するわなあと思いました。

太極拳の推手で言えば、どんどん手が軽くなり、動きが繊細になり、勁がよくわかるようになり、推手と套路が同じになっていくというような練習を続けていれば、上達すると思います。

昨日は負けた、今日は勝ってやろう、奴の弱点はここだ、集中的にここを攻めるべし! 形なんて役に立たぬ、パワーだ、テクニックだ、ガッツだ、根性だ! というような推手をすると、どんどん達人の道から外れていくと思います。

相手も上達してくれないと、自分も次の段階に上がれませんから、相手を負かそう、勝ちたいなんて気持ちはなくなりました。

相手も上達を目指していれば、自分の変化にあわせて、変化してくれます。

相手には、いつも自分より上手でいてもらいたいです。自分のほうが上手になってしまうと、教えてばかりになってしまいます。

それはそれで勉強にはなりますので、できるかぎり懇切丁寧に伝えるようにはしますが、そればかりでは自分自身が、上の段階に進めません。

我ばかり強い人は、私の上達など願ってくれませんし、自分自身の上達さえ目指してないように思えます。

その瞬間、相手をやっつけた気分になって、短期的な欲求を満たしたいだけです。

そんな人のペースに合わせていたら自分まで下手になりそうです。私の方から避けたりはしませんが、相手が攻撃意欲を出してきたら、いつまでも付き合っていないで、さっさと崩してしまうことにしました。

そうすると、もう近寄ってこなくなります。それでいいや、と思います。

純粋な向上心あふれる人たちともっと交わって、切磋琢磨して、さらに上達したいと願っております。

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