大圏と円

太極拳は、大から小に至る、大圏より小圏に至る、といわれますけど、今、これまでになかったくらい、大きな動きになりました。

纏絲をキッチリ意識して、最大に活かそうと思うと、套路は、大きな大きな動作になるのですね。

やっと、大圏の意味がわかりました。

ようやくスタート位置に立てたような気がします。コンパクトにしていくのは、これから何年もかけてですね。

太極拳は「方」より「円」に至ると言われますが、こちらもようやく理解できてきました。

「方」というのは四角の動き、四正です。上下左右とか、前後上下とか、タテヨコの動きです。掤、捋、擠、按です。

「円」は丸い動きです。

角のない軌道の中に、掤、捋、擠、按が含まれます。その間に四隅があります。採、挒、肘、靠です。

そして、意識的に、円を描くというものではない。ということを理解しました。

タテヨコは意識的にできます。

しかし、円運動は、意図してやったらダメですね。意識したら、ヘンになります。

円は、するものではなくて、なるものだとわかりました。

纏絲の方向を正確にたどると、円運動にならざるをえないのです。円運動にならないうちは、まだ纏絲の感覚を掴みきれていないのだと思います。

太極拳歴30年。

ようやく、理解できてきたかなあというかんじです。

といっても、まだ、ようやく理解できた、というだけの話です。体に練り込んで、精密に磨き上げていくのは、これからです。

10年も20年もかかりましょう。

そのころには、すっかりオジイだ。

いやー、太極拳は奥深いです。生涯学習です。死ぬまで楽しめそうです。

この感覚を、味わえている人は、世間にどのくらいいるんだろうかなーと、いちどアンケートを取ってみたいような気もしますが、感覚の世界であり、漠然としすぎているので、回答するのも難しいでしょうね。

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