発勁の例え話

公園で推手をしていて、血気盛んなオバサマにアドバイスするのに、どう説明したらいいかなーとあれこれ考えました。

血気盛んと行っても、男性陣のように勝負を挑んでくるわけではないのですが、ジーとかアンとか、やはり力ずくなのです。

もっとやさしく、軽い力で十分相手を崩せるのですよ、と実演して説明するのに、ちょっと良さげな例えを思いつきました。

相手の水平に押してくる力に、水平に押し返すのではありません、ちょっと浮かすか、沈めるかして、それからむこうへ押しやるのです。

ちょっと浮かすというのは、セルフサービスの定食屋で食い終わった食器を返却棚に返すのに、お盆をちょいと持ち上げて棚にあげて、向こうに滑らせる感じ。

沈めるというのは、お皿の上に蓋とかフキンとかサランラップとかを被せて、スイっと押しやる感じ。

この喩えで、オバサマの力加減が、ちょっと変わりました。オバサマ向きの良い例えじゃなかろうかと、自画自賛しときます。

浮かせるのは抜根勁、沈めるのは按勁ですね。勢いが無くても発勁です。うまく決まれば、軽い力でも相手はすっ飛びます。

浮かせようとして重い段ボール箱を押し上げるみたいにしたり、沈めようとして鉄棒によじ登ろうとするような人をちょいちょい見かけます。

もっともっと軽い力でいいのだと知ってもらうのに、こんな例え話はどうかな? と思ったという話でした。

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