お腹で化勁

また一歩、達人に近づいた!

と思ったのは、私の主催している、マンション自治会での太極拳教室でのことです。

太極拳では、力のぶつけ合いはしない、押してもビクともしない! ではなくて、押そうにも押せない、押しどころがない、力の入れようがない、という状態を作るんですよ、という説明をしておりました。太極拳用語でいうところの「化勁」ですね。

こないだの大東流合気柔術も、腕を合わせてそんな練習をやっていましたが、腕同士とか、体の末端だとわかりにくいものです。

で、わが教室では、私のお腹を押してもらいました。足の位置は変えませんが、押されているポイントの軸をグネグネとずらしたら、押そうにも押せません。踏ん張れば自分の方が飛んでいきそうになっていくということを体験してもらいました。

片手だとあんまり踏ん張れませんので、両手で押してもらいました。これだと、力のかかるポイントが2点になりますが、1点の時と同じように、ずらして力を逃せます。

そのまま、私が前進していくと、押している方が、あわわ、あわわと浮いてしまって、ひっくりこけそうになります。愉快愉快。

面白いので、二人掛かりで押してもらいました。これだと力のかかるポイントは4点。力の抜け道を探すのに、2点の時よりは苦労しましたが、なんとか二人とも、あわわあわわ状態に持っていけました。

すごいぞ、私!

しかし、このデモンストレーションは、だいぶん以前に安田先生より体験させてもらっているのです。

その時は、3人がかりでした。力のかかるポイントが6点です。

しかも、安田先生は片足立ちでした。片足立ちで、ひょいひょいと唐傘小僧みたいにジャンプして、3人ともひっくり返って尻もちをついたのでした。

私の両足対2人と、安田先生の片足対3人、単純計算すると、3倍の難易度といえましょう。(単純計算できるものでもないでしょうが)

達人への道はまだまだ長いですが、登っていくべき道はだいぶん、はっきりくっきり見えてきたような気がします。迷い込んでいた富士の樹海を突き抜けて、ようやく正規の登山ルートにたどり着いた! みたいな。

これで迷うことなく、着実に一歩一歩、頂上へむかっていけると確信しております。

御来光はマンション最上階よりほぼ毎日拝んでおりますが、太極の頂点から拝む御来光は、さぞ神々しいものでありましょう!

コメント

  1. 60代おやじ より:

    次にご指導頂ける時に是非体験させて下さい。私にははるかはるか遠いかなたの世界ですが、実体験することで目標が明確になります!よろしくお願いします。