太極拳の軸

私が数人の方に太極拳を教えるようになって、もう1年以上になります。

生徒さんたちは、運動機能の改善は見られても、形が、なかなかサマにならないなあと思っていたんですけど、理由が一つわかりました。

体の向きを変える際、実となる足が軸になっていなかったのです。

これはどういうことかといいますと、左右の足への体重の配分が、完全に100:0に分かれた状態で、100の方の足の股関節を軸として、緩やかに、体の向きが変わるべきところ、中途半端の五分五分の状態で、無理やり捻って方向転換をしようとされていたのですねー。

それで、片足に全体重が載った状態になってもらって、右を向いたり、左を向いたりしてもらったところ、できない!

どうしても、骨盤の中心を軸に、ひねろうとするのです。それでは、体がつっかえてしまって、ひっくり返りそうになります。

こんなの簡単、人類ならできて当たり前と、意識すらしていなかった私には、盲点でした。

本日は、この練習ばっかりしてもらいまして、どうやら頭では理解してもらえましたが、なかなかうまくできませんね。

この動作は、筋肉を鍛えるとか、柔軟体操をしっかりやるとか、そんな必要はなにもないと思うのです。骨組みの構造は、元々、そうなっているのです。自然に動けばいいのです。ただ、頭の回路が運動神経につながればいいだけの話。

「なんで、でけへんねーん!」と言いたくなりますが、しかし、それが難しいのですね。

これは根気よく、まいどまいど見本を見せて説明して練習していくしかないでしょう。指導者には根気も必要ですね。

 

 

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