棒を振りながら歩行練習

私が先生をしている自治会の太極拳教室の生徒さん達は、高齢女性、おばあちゃんがメインです。

全員、経験なしの初心者からのスタートです。

套路を覚えるようなことは、あまり重要視しておりませんで、しっかり立って歩けるように、コケないように、老化の防止ということを主な目的としております。

練習時間の1/3くらいは歩く練習をしています。

成果はありまして、平地をヨタヨタ歩いていた人が、階段をシャンシャンと登れるようになりました。

しかしまだ、片足立ちではヨレヨレして、太極拳をしようとしたら、フラフラしておられます。意識しすぎてなのか、足の裏が横ナナメに浮いたり。

もうちょっと、下腹にズンッと重心を落として、歩けるようにならんかなあーと考えまして、棒をもって、振りながら歩いてもらうという練習をしてみました。

いままでも、手足の協調のために棍を持ってもらったことはありますけど、今回は、もっと長い棒をグルグル回してもらいました。

2メートル近い、塩ビの水道管とか、神戸南京町で買ったパッチもんの白蝋棍とか(さっぱりしならない)、そこらへんの木の枝を切ったのとか、私の棒コレクションを使ってもらいました。

遠心力と協調して、丹田中心の体の使い方の感覚をつかんでもらおうという狙いです。

棒は、両手で持ってもらって、手は握り込まず、軽く添えてもらうだけにして、持つ位置は変えず、体の左右で、脇の下を通るように、縦回転させる、という回し方です。

棒をもたなければ、拗歩や野馬分鬃、倒巻肱になります。

これを、けっこうみっちりやってから、套路の練習をすると、おっ、なんだかポーズが決まっている!

効果があったかも。

しばらくしたら、また元に戻ってしまいました。感覚が残っている時間って、短いですね。

当分の間、毎回の練習に取り入れてみようと思います。

コメント