前回、「見るべき動画はなに?」とコメントをいただいたので、私の思うところを書きます。
最近YouTubeでは、1980年代とか1970年代の古い動画を、よく見かけるようになってきました。陳家溝とかの、そこらの道端や公園で、名人のおじいさんや練習生らしき人が套路をしている動画です。
モノクロだったり、画像がザラザラだったり、ピカピカ光ったり、途中で切れたりして、画質のクオリティは低いですけど、こりゃいいなあと思うのです。
現在一般的に教えられている套路とは、ちょっと違ってたり、見たことのないような套路がでてきたりしますが、当時の雰囲気とか、リズム感、うねり感などを感じることができます。
どこの誰の動画とか、この部分に注目!というのではなくて、全般的にまるごとフワッと受け取るつもりで見ると良いかと思います。
「看」ですね。
現在のどこかの先生が作っている、部分部分で解説しているようなレクチャー動画は、形だけだったり枝葉末節だったり、その流派だけの話だったり、流れもつかみにくいし、太極拳の本質には触れられないように思いまして、あまりお勧めしたいものがないです。
表演大会の動画も参考になりませんね。
現代も活躍されている名人の老師たちの動画は、参考にしてもいいかと思いますが、ひとりだけをじっくり見るのでなく、みんなこんな感じなんやなあ~という気持ちで、幅広く色々とフンワリと見るのがいいと思います。
いずれにしても、細かいことは、直接実地で指導を受けないことには、身に付きません。動画じゃ無理。
でも、動画で雰囲気を感じておけば、指導も浸み込みやすいように思います。
カンフー映画もいいと思うのですが、太極拳の、いい映画って知らないです。
リーリンチェイが張三豊を演じている映画は見ましたが、太極拳の雰囲気が出し切れてなくて、イマイチでした。少林寺の坊さん時代の前半は、リーリンチェイらしくて良かったですが。
太極拳の学びになる良い映画が、もしかするとあるのかもしれませんが、まあ、太極拳にこだわらず、ブルースリーでもジャッキーチェンでもサモハンキンポでもリーリンチェイでも、なんでもかんでも見ていれば、支那武術のテンポとか雰囲気とか、理屈ではない何かを潜在意識に取り込むことができます。私は子供の頃はカンフー映画ばっかり見ておりましたもんで、おかげで、見る目が養われたように思います。
個人的に好きなのは、「酔拳」とか「蛇拳」とか「少林寺」とか、「ハ!ハ!ハッハー!」ってかんじの、今から見ればのんびりしたテンポの古いカンフー映画です。
期待外れの回答だったかもしれませんが、私はそんな風に考えておりますです。
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