オークションの中でも、ディーラーが主催している会場というのは独特でした。
なんちゅうか、ぬるいんです。
一般の専業店とか、貿易商が集まる一般のオークション会場は、それこそ鵜の目鷹の目、海千山千、百戦錬磨ですが、ディーラー系はゆるい。
なぜかといえば、出品車はおもに主催社が出品していまして、新車を売った時に入ってきた下取車をさばくためのものだったのです。
まあ、うれりゃええかあ~というノリ。
そして、ディーラーは、あとの書類のトラブルをおそれますので、あまり小さな町の車屋さんとか、ブローカーとか外人とかは入れたがりません。
おなじような他のディーラーの中古車部に声をかけます。やってくるのは、ディーラーの中古車部の、偉いさんです。
偉いさん方の仕入れは大雑把です。
仕入れた車を売るのは、会社の若手でして、売れないのは若手の営業マンが悪いのであって、仕入れの部長には責任はありません。
ということで、相場なぞ考えもせず、ほとんどノリで手を上げます。(手ゼリが多かったのです。)
しかも、振舞い酒が出たりしました。酔っ払うとますます勢いづきますね。
というわけで、ディーラーでは、世間の相場があてにならない値段がついていっておりました。
なんだか公共事業の予算組みたいな感じですねえ。
手のかからない人気車が異様に高値になり、難有り車が非常に安く落札される傾向にありました。
もう、昔のことなので、今は知りません。
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