掃腿のやり方

陳式の推手をまだちゃんと習っていないと前回書きましたが、老架式の二路も実はまだちゃんと習っておりません。

学生時代、さらっと順番だけ習ったような気がしますが、細かいことは何も教わっておりませんでした。

教室を離れてから、独習で毎日一路拳の練習をするついでに二路拳もやってましたが、形ばかりだし、10年ほどしてからYou Tubeで陳正雷老師の動画を見つけて参考にするようになってからも、やっぱり形だけでした。

新架式の教室では二路も学びましたが、やっぱり形ばかりの域を出ておりません。

安田先生に学ぶようになって少し復習できましたが、二路は武器を一通りやってから、ということで後回しとなりました。ですので、細かいところまではまだ教わってないのです。

一路と武器ができれば、二路なんて1週間でできるようになる、とも聞きまして、そういうものなのかーと思って、習える日が来るのを楽しみにしています。

しかし、一路拳を細かく深く学んでいると、おのずと二路拳もわかってくるようになりました。武器もやりだすと、体の動きもシャープになってきますね。

特に大きな気付きがあったのが「掃腿」です。掃腿は一路には出てこない、二路だけにでてくる、地面スレスレに足を振り回す特徴的な動作です。

特別にカンフーっぽくてかっこいいので、これまでも色々工夫して大分練習してきました。

サンドバッグを地面に立てて蹴り飛ばしたり、爪先立ちがいいのか踵を軸にするのがいいのか比べてみたり、回転するのか、歩くように足を払うのかナドナド、ずいぶん研究しました。

が、このたび、今までの研究は何だったのかな? と思えるほど、シャープにできるようになりました。

そもそも足を振り回すという感覚が、もう違っていました。足を引っ掛けて転ばすとか、スネを蹴っ飛ばすというのでもないですね。

全身一体で巻き込んでいるような、擺脚や旋風脚とおなじような、もっといえば金剛搗碓と同じような感覚というか、他と変わらない太極拳の動作です。

それでいて、凄くシャープに動けるようになりました。ジャッキー・チェンに張り合えるんじゃないかと思えるほどです。

掃腿は、地面に手をついて方向転換するんですが、手をつかなくてもできるなあと気づきました。新架式の掃腿は、あまり低く沈まず手を付きませんので、老架式とは別物のように思っていましたが、同じですね。

タイトルに「掃腿のやり方」と書きましたが、これはもう、何をどうしてどうするという説明は難しいです。纏絲を練り込んで、太極拳の体にならないと、できないと思います。

修行レベルが進むに連れ、だんだん言葉で説明しがたい世界になってきたなあと思うようになってきました。

生徒さん向けのテキストも、以前に書いたものは、やはり表面的で浅いです。もっと深い意図を含むように書き直したいのですが、それ以上の説明は、難しいのですよね。あまり深く書きすぎると、わけがわからなくなり、初心者向けじゃなくなります。

やはり武芸というものは、師匠から直接に学ばないと、無理! という気がします。

コメント