24式太極拳の指南をしているYouTube動画を見つけました。
蹬脚でグラグラしないためのコツ、というような内容でした。
へー、他の先生はどんなふうに教えてるんやろうと興味を持って、見てみたのです。
はしょってまとめると、「三流選手は、足を上げるときだけ虚霊頂勁を意識する。二流選手は足を上げる前にも虚霊頂勁を意識する。一流選手は動作の間、何回も意識する」というお話でした。
先日、D公園で推手を教えていて、私も虚霊頂勁! と言っておりましたが、それは虚霊頂勁が崩れたときに指摘していたのでありまして、基本的に太極拳では立っている間、ずっと虚霊頂勁です。
動作中に何回も意識するような人が、はたして一流なんだろうか??
意識しなくても常に虚霊頂勁状態になって、ようやく「まあ基本はできてきましたね」という感じだと思うのですが…
意識しているうちは初心者だ。
ついでに、片足立ちでグラグラしないコツは、他にもあります。虚霊頂勁なんて、その前に満たしておくべき必須の前提条件です。
この先生、選手を一流とか三流とか分けておられますが、先生も、ちょっと一流の指導者とはいいがたいなあ~。(知らない先生だから遠慮なしに書いてます。すみません)
ところで私も、推手で相手を飛ばす時、下を見て頭が下がる傾向があり、そのたびにN先生から「頭下がってる!」と指摘を受けます。
套路ではそんなことしないのに、なんでこんな癖があるんかなあ~と自分を検証してみると、思い当たる理由がありました。
それは、虚霊頂勁状態のままドンと打てば、加減できないからじゃなかろうか? ということです。
虚霊頂勁状態だと目線は水平なので、相手の足元が見えません。密着状態から順背を見極めて基本通りに打てば、足元がどうだろうと関係なく、相手はすっ飛びます。
そこに勢いがついていると、飛んでいく人の手首をサッと掴んで引き留めるのに間に合いません。危ないんです。怖いんです。
それでつい、相手の足の状態が確認したくなるのと、力加減をセーブしようという気持ちが出て、うつむき加減になるんじゃなかろうか?
つまり虚霊頂勁状態というのは、それだけ強いということですね。虚霊頂勁を崩して、うつむくのはブレーキです。自分でブレーキかけてたのではないかなあ。
しかし、先日気が付いたのですが、私、掤勁の強さを調整できるようになっておりました。軽くも重くもできます。
以前から、ガンガン来る若者と、妙齢の上品な奥様方相手の時では、無意識のうちに勁の重さを変えていましたけど、先日Uさんに、重い軽いということを尋ねられ、調整して実演して、あら、こんなこともできるんやと、初めて意識できたのです。
ということで、これからは虚霊頂勁の正しい姿勢のまま、ブレーキをかけずに、アクセル調整してみようと思います。
これが意識せずできるようになれば、また一歩達人に近づく、ってことでありましょう。
コメント
こんばんは、Uです。
最近、私ごときのことを ちょくちょく本ブログに書いて頂き、光栄に存じます!
先日の日曜日に“パパだよ”さんと推手をさせて頂いた際、
前の週に手を合わせた時より、明らかな“圧の強さ“みたいなものを感じました。
で、それをそのまま、口に出したのですが、
パパだよ サンは、瞬時に圧を弱めて、違いを示して下さいました。
私は、思わず「おお!」と声をあげて、すっかり感心しておったのですが、
その時、パパだよ さんの心の中は、「あら、こんなこともできるんや」
だったわけですね(笑)。
そんなことを、微塵も感じさせないあたり、さすがっす!
私としては、パパだよ さんの能力開発に、すこしばかりお役立ちできたようで。
これまた、光栄に存じます。
「勁力を高める事が最重要」と、日ごろから師匠に言われているのですが、
私的には、勁の正体という物が曖昧模糊としいて、どうもよく分からずにおります
先日の体験は。そのヒントをもらえたように思います、たぶん。
もっとヒント下さい。もっと、もっと!
Uさん、ありがとうございます。
おかげさまで、自分の能力向上に気が付くことができまして、そのことでまたN先生にも上達を認めてもらえました。
日々の気づきの積み重ねが達人への道ですね!
またよろしくお願いいたします!
勁の正体は、理屈ではいろいろ語れますが、ややこしいです。
実感を伴ってみれば、あら、こういうことか! とわかると思いますが、
汲めども尽きぬ深遠な世界ですので、ご一緒に探求してまいりましょう!