太極拳の採勁

太極拳には掤、捋、擠、按、採、挒、肘、靠の四正四隅があります。

このうち、採だけが、どうもよくわかりませんでした。

ネットなんかで調べてみても、わかったようなわからんような説明ばかりです。

八卦に当てはめて、ナントカカントカとか…

私自身が作った用語集には、「摘み取る。掘り出す意味。相手の勁を巻き込むように吸い取り、虚の状態にする。」と解説しているのですが、自分で書いていて、なんのことやらわかりません。どっかからパクってきたものだからだと思います。

概念は、なんとなくイメージはできるのですが、実際に、自分の体で、体感できていなかったのです。

(採以外は体感できてます。)

それが、このたび、ようやくわかりました!

安田先生に習ったからです。

いや、まあ! そういうことだったのか! と、目から鱗のパラダイムシフトです。

採勁を養う基本功も習いました。

手を結んで開いて、みたいなものです。

「つかむ」のですけど、腕や胸を、むんずと鷲掴みにするのとも違うのです。(胸はまずかろう)

一日中、手が空いたら、ずーっとやっておりまして(怪しい)、やはりこれも纏絲の勁のひとつなんだなと、体感できました。

纏絲の感覚がないまま、いくらやっても、ぜんぜん理解できないと思います。

ちょっと、文章では、表現し難いです。

私が主催している自治会の教室の生徒さんたちに、私が直に教えても、おそらく誰も理解できないと思います。

この説明をできる日が、来るのであろうか?

週一回の教室の日だけ練習するというレベルでは、到底、理解できるものではないですね。

体感できるには、相当な練習が必要だと思います。太極拳には、左脳で理解できるような理論もありますが、勁のことは、体感なしに理解できるようなものではないですね。

擠は推す、捋はひっぱる、みたいな説明をしている巷の教室では、まったく理解不能の世界でありましょう。

いやあ、どんどん奥深い世界に、ズブズブとはまり込んでおりますね。

学んだことを再現できるように、ますます精進してまいります。

これでまた一歩、達人に近づいた!

…と、喜んでいるだけじゃなくて、ひとりくらい、こういう世界が伝わる生徒がほしいものだなあと、思うようになりました。

うちの高齢の生徒さん達じゃ、無理があるなあ~。

うちの娘は、まじめにやらんしなあ~。

甥っ子は、舐めくさっとるしなあ~。

困ったもんだ。

 

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