バレエと太極拳

音楽・美術・芸術・映画

小学1年生のうちの娘がバレエを習っておりまして、その発表会を見に行きました。

娘は、近所のバレエスクールに、3歳のときに入門しまして、発表会に出るのは3回目です。はじめての時は、猫のマネをにゃーにゃーとしていただけでしたが、今回は、わりとちゃんと踊りのある役に当たっておりました。たいしたものです。

演目は、「コッペリア」。機械人形を作っている怪しげな博士の研究所の内外で巻き起こる、ラブコメディーであります。バレエなので、台詞はありません。音楽にのって踊りとパントマイムで全て表現されますが、けっこうわかりやすかったです。能よりわかりやすいです。たぶん。

バレエの演目って、はじめのパートだけとか、中盤だけとか、よく公演されますが、ぶつ切りだとストーリーがよくわかりません。今回は、三幕通してだったので、物語も楽しめました。

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プロのバレリーナ

今回は、バレエスクールの生徒の発表会でありますので、ちびっこやシニアもたくさん出演して、ほんわかしたかんじなんですが、中にはものすごく上手な子もいます。(ゲスト出演とか先生は別として)

高校生の女の子に、ひときわ目を引く子がいて、聞けば、海外留学も何度もしていてプロを目指しているそうな。

他の生徒たちと何が違うといえば、動きがすべて違うんですが、私が特に感じたのが、足先から手先まで、ピシっとつながっている感です。

無駄な力みがなくリラックスしているのに、全身に意識が通って張り詰めている感じ。体の軸がしっかりしていて、バランスが取れています。失敗しそうにない安心感があります。うちの子を、失敗しないかとヒヤヒヤしながら見てるのと、大違いです。

太極拳風に言うと、ファンソンできていて、勁がいきわたっているかんじです。(最近、私も見てわかるようになってきたのです。)

基礎からしっかり学んで、人並み外れた量の練習をしているのでしょうねえ。

太極拳も、こうでありたいなと思ったのでありました。

バレエとカンフーの両立は無理と思った

ところで、バレエをやっていてカンフー映画に出た女の子がいるのですね。中村里彩というバレリーナが、映画に出たくて空手や中国拳法の修行をしているという、ユーチューブの動画を見ました。

蟷螂拳やら酔拳やら太極拳やら、いろいろやって、ついに編み出したのが、バレエ拳だそうな。笑

体がとても柔らかく、リラックスしているのに力強く、そして動きが美しいという、いいかんじでありますが、やっぱり、バレエと武術は違うわなあ、と思いました。特に、太極拳は、全然違う!(これは私自身がやっているから)

突き方や蹴り方がどうのこうのというより先に、なんというか、重心の中心線の位置が違うといいますか、立ち方が根本的にちがうというか。

例えて言うならば、コマのように中心を軸にしてくるくる回るのがバレエなら、カンフーは同じ回るにしても、遊園地のコーヒーカップみたいな回り方といいますか。

これはやはり、ツゥシューズを履いて爪先立ちが基本のバレエと、踵を中心とした体重移動をするカンフーとの違いでしょう。

これはちょっと、小手先の工夫で変えられるようなものではないので、両立は難しいだろうと思った次第です。本格的にやればやるほど、違いが大きくなってジレンマがでてくると思います。

うちの娘、カンフー教室にも3歳から通っておりまして、いまのところ、どっちもたいして上手じゃないし遊び半分みたいなものなのですが、いずれ真剣にやりたいとなったとき、どちらかを選んでどちらかは捨てることになるでしょうね。

どっちも、たいして稼ぎにはならんような気がしますけど、父としてはカンフーを選んでもらいたいような気もします。(バレエって、お金がかかるし…)

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