市が募集していたチャイルドサポート研修を受講しました。3日間コースです。
自分で申し込んだのではなくて、私がたまに、お手伝いさせてもらっている保育園の、理事長の勧めによるものでした。
私は、保育園の運動会のカメラマンとか、遠足のときの引率アシスタントなど、時々させてもらっております。
先生という立場じゃないんですけど、今後役立つこともあろうかということで。
目次
チャイルドサポート・子育て支援とは
チャイルドサポートなるものが何なのか、全然知らないまま参加したのですけど、どうも、各地で子育てを応援するような施設というかサロンみたいな拠点を作って、携われる人を増やそうというのが、趣旨のようでした。
受講生は、すでに子育てひろばのスタッフをしている人や、保育園や幼稚園で先生や保育士をされている人、直接子供にかかわらないけど、園の調理師だったり送迎の運転手だったり、そんな人が多かったです。(カメラマンはいなかったです。)
研修内容は、現代日本の子育てを取り巻く状況や、子どもの発達や障害や虐待の話、子供に係る福祉の制度、支援の仕方など。
私は、介護業界には長くおりまして、高齢者介護と共通する内容もあって、理解しやすかったです。
現代日本の子育て環境
研修を受けて知ったのですが、現代日本の子育て環境は、異常事態なのです。
本来、人間に限らず哺乳類は、集団で子育てするものだということ。お猿さんの集団では、赤ちゃん猿を抱っこしているのは、生みの親とは限らなくて、どのおばちゃん猿でも、誰の子だとか気にせず世話するらしいです。我らの子供はみんなで世話する、というのが普通なんだそうですよ。
日本も昔は、大家族だったり、隣近所が協力して、子育てしていたのが、高度経済成長の弊害で、核家族化、高齢少子化がすすみ、いまや、子育ては母親一人の重責になってきてしまっているということであります。
子育ての経験のない母親が、誰の助けも得られず、知識もないまま育児をしているうちに、正しく育てているのかわからなくなって、自信を失って、ノイローゼになったり、うつになったりして、育児放棄や虐待の問題が起こっているというお話です。
決して、今のママさんが、昔のおかあちゃん達より、能力が劣っているわけじゃなく、子育て環境が悪いのです、という話でありました。
で、昔の環境を取り戻すことはできなくても、それに代わる制度を作っていきましょうというのが、地域子育て支援拠点事業です。
昔は隣近所に必ず存在していた世話好きおばちゃんに代わって、研修を受けた専門員を配置しようというわけですね。
子育てには支援が必要
私の家族は、おかげさまで親族のサポートが手厚く、妻が入院していたときも、あまり公的な制度(医療は別として)を利用していなかったほうだと思いますが、世のシングルマザーや、若い夫婦は大変なのですね。
手助けしていかないと、親も子も不幸になっていきます。
子育て支援拠点事業がどれだけ浸透しているのか、よく知らないですけど、孤独な母親(父親も)と子どもたちを助けるために、知識を持った人を増やすことは大事なんだなあと感じました。そのうちの一人になれるのなら、光栄です。がんばります。
また、この研修は、専門家になるつもりはなくとも、自分の子育てにも役立つなあと思いました。
赤ちゃんを安心させるコミニケーションのとりかたとか、子供同士の諍いへの関わり方とか、なるほどなあー、大人の都合で考えていたらいけないんだなあと、勉強になりました。
講師に、「やこせんせい」と呼ばれる下村恭子先生がおられまして、行政の研修と思えぬノリの良さで、なかなか刺激的で面白かったです。
私も小学1年生の娘がおりますので、より良い関わり合いができそうです。
子育ての悩み
子育ての専門家として、お母さんから、ヘビーな相談を受けたとき、どう対応するかというような、演習もありました。
ちょっとした無知からくる困りごとくらいなら簡単に答えられそうですが、家庭環境やそれまで培われてきた固定観念、生活習慣などによっては、糸口が見つからないような無理難題もあります。
チャイルドサポーターは医療や心理学の専門家ではないので、うかつな答えをしてはいけないのですが、冷静な目を持ちつつ、他人事と冷たくあしらうのでもなく、または、わがまま言うなこの馬鹿母めが!という意識ではなく、親身になってお話を聞くのが大切です。
若いママさん(もしくは高齢のママさん)の心情を汲み取り、気持ちに寄り添い、立場を理解して、上から目線のアドバイスじゃなくて、一緒になっていい方法を考えるというアプローチを学びました。
一回や二回の演習をしたからと行って、うまくできるとは思えませんけど、意識付けができるだけでも違ってくると思います。
自分が悩んだときも、第三者の目線から物事を考えられるようになるかもしれません。
倫理的子育て
私は、倫理法人会の会員でありまして、子育てについての考え方も学んではおります。こちらの方は、「まずは親である自分が、生活を正しなさい、親先祖に感謝して大切にしなさい」という方向になります。
今回の研修と相反するものではありませんが、見ているところはちょっと違います。
今回のは、目先の現場で差し迫っている困難を解決するために、社会制度を整えよう、その一員となってくださいね、というのが趣旨だとおもいますが、どれだけ社会の制度を整備しようとも、利用する側の心が整備されていなければ、結局、行政が悪いだの、サポーターがなってないだの、別れた旦那が悪いだの、言う事聞かない子供が悪いだのとなって、虐待やらなんやらは、なくならないと思うのです。
社会制度自体を、高度成長期以前の大家族制度に戻すのは、無理だとは思いますが、子育てをする親の一人ひとりが、心の学びをすることは大切じゃなかろうかと思った次第です。
私は、倫理を学んでおりますが、心のあり方を説いて実践を促すものならば、キリスト教でも、斎藤一人さんの教えでも、ちょっと触れて学んでみるのは、とっても良いのではないかと思いました。
コメント
僕も初めて受けましたが、なかなか面白かったです。勉強になりました。
子育てひろばの方が多かったような気がしました。 僕の同じ班の人は北条町で11月に子育て広場を開設した人でしたよ。
僕も子育て広場開設しようかな
子育てひろばの開設、よいですね!
たくさんつくって、マザーテレサならぬ、パパーしげをめざしてください!