太極拳のお稽古をしていると、よく、肩甲骨を伸ばすようにという指導を受けます。
肩甲骨よ、伸びよーと念じて、自分では、伸ばしているつもりでいるのですが、あんまり実感したことはなかったです。
が、このたび、なんだか肩甲骨が、にゅーっと、伸びていくような気になりました!
それは、套路の練習をしているときです。
急に、手が遠くまで行くようになり、制空権が広がったような気がしたのです。
肘をぴーんと伸ばして、腕を伸ばしているわけではなく、ちゃんと纏絲の効いた状態で、沈肩垂肘を守ってのことです。
初めて実感できたなあ。
こんど、推手に変化があるか試してみよう。
太極拳に必要な柔軟性
私は、肩は固くはないはずなのです。
昔から、背中の後ろで、指が組めましたし。(手首を握るところまではできませんが)
しかし、これまで、肩甲骨が伸びた感覚はありませんでした。
陳式太極拳の基本功、套路を、最初からやり直して、1年半ほど。ようやくつかめた感覚です。
柔軟体操で柔らかいというのと、太極拳で求められる柔らかさは、やはり違うのではなかろうかと思います。
股関節もそうですね。昔から股割り180度で胸ペタッは、できていましたが、太極拳で求められる股関節の柔らかさは、それとは違いますね。
「どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法」という題の本があったような気がしますが、あの柔らかさと、太極拳で低架ができる柔らかさは、質が違うものです。
武術に求められる柔らかさは、やはり武術の稽古で養わねばならないのでしょう。
中国武術って、型を覚えて、ちょいちょいと不思議な呼吸法を覚えれば、実戦に使える! というような幻想を持っている人がたまにおられますが、やっぱり、相撲やボクサー同様、肉体改造がいるように思います。
肉体改造というか、稽古によって、その武術向きの体に作り変えられるというか。
そしてそれは、ちょいちょいっとできるものではなくて、正しい修行を長年積み重ねて、ちょびちょび、じわじわと作られていくものだと思います。
正しくない修行を、何十年やったところで、正しい肉体にはなりませんので、やはり良い師につくことが大切ですね。
コメント