太極拳の先輩が、「スプーン曲げは、気でできる」と主張されておられまして、道場にスプーンを持ってこられておりました。
そんな怪しげな。
ただ、私は、スプーン曲げはできると思っておりました。気とか念力じゃなくて、勁を増幅することで。
キミもやってみ、とスプーンを渡されたもんで、纏絲功をちょっとやって勁を高めてから、スプーンに指を引っ掛けて、三環掌の要領で挒勁をかけたら、あっさり「くにゃっ」と曲がりました。
「あ、曲がった!」といえば、「ほら、気の力だ!」と先輩は大喜び。
しかし、気の力じゃないですね。太極拳の纏絲功で、筋力を効率的に使える状態に持っていったのです。これは、日頃の練習でも感じていることです。スプーンくらいは曲がるだろうな、という気はしておりました。
写真のスプーンは、3回くらい曲げてみたものです。100均の安物だそうで、普通の馬鹿力でもおもいっきり力を込めれば、曲がるとは思います。
しかし、勁が高まっているときは、あまり力を込めずとも、というか、意識せずとも力を使えているという感覚でしょうか、くにゃっと曲がりました。
普通の状態では、やはり結構な力を込めないと、元に延ばせませんでした。
というわけで、超能力は使えなくとも、太極拳でスプーンは曲がるというお話でした。
コメント