推手の練習相手

公園での太極拳の集まりでは、いつもの先生方と推手を楽しんでおりますが、近頃は、推手をレクチャーしてほしいと希望される新入りの方が、何人も私のところに来られるようになりました。

妙齢の女性が多いです。男性もチラホラおられます。教えてほしいという素直な気持ちで来られる方々です。

マウントを取りたい古株の方々は、近寄ってこなくなりました。勝てない相手には勝負を挑まない、という感じなんだと思います。たぶん。

私は別に、これまでと態度を変えているわけではないです。勝ちにこだわってませんので、負けるのは平気です。

というより、力技で来る人には、ぜひともいろいろと実験させてもらいたいと思っているので、勝負を挑まれるのは歓迎なんですが、来られなくなりました。

こちらから、一手願いますとか、教えて進ぜようというのもおかしいし、やっぱり、お互いに学びあって向上したいという感性の人でないと、お付き合いは難しいですね。

勝負感覚をもっていると、太極拳は、上達しないように思います。

勝ち続けていると、成長しません。負けると、いろいろ気づいて、成長します。無敗記録は、無成長記録といえるのかもしれません。

勝ったり負けたり、同じようなレベルの仲間同士で練習していても、上達しませんね。これは傍から見ていて思います。

なんで勝てたか、なんで負けたか、いつまでたっても分からないからです。ちんぷんかんぷんなアドバイスをお互いにし合っているのを見ると、なんだかもどかしくなりますが、先輩方に、教えて進ぜようなんて言えませんので、しらんふりをしています。

新入りの人の方が、どんどん上手になっていきます。

先輩方が、新入りのように、素直になれない気持ちもわからないではないです。私がヘタクソだったときから、顔見知りですからねー。あいつになんぞ、教えを乞うてなるものか、という気持ちがあるのだと思います。

頼まれれば喜んで一緒に練習しましょうというつもりですが、人の心は複雑なものですから、うかつに刺激したくないと思っております。

無理せず、無為自然でおります。

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