即席陳式太極拳

今年も恒例(3回目)のINさんの主催の太極拳イベントが開催されるということですので、出演及び裏方手伝いに参ります。

昨年は、プチ陳式太極拳講座を担当して賞賛とアンチの声をいただきまして、なかなか盛況でした。

今年もなんかやってーというリクエストをいただいたので、なんかやります。

ところで本日、D公園にて、そのイベントに参加する人から、陳式太極拳の表演をやりたいから教えて! というリクエストをいただきました。

来月頭のイベントですから、あと1カ月もありません。会って教えられるのは2,3回くらいのものでしょう。

「無理です。」と正直に答えときました。

日頃24式とか楊式太極拳をされておられると思うのですが、イベントで陳式をカッコよく表演したいご希望みたいなんですけど、たぶん震脚とか掩手肱拳とか派手にやりたいと思うんですけど、そんなん、無理。

形だけ物真似はできるかもしれませんが、それをやって喜ぶのはやっている本人だけでありまして、武術を知らない素人に見せたところで、何やアレ、と馬鹿にされるに決まっております。

それを教えたのが私なんてのは御免蒙りたい、そういってお断りした次第です。

私が教えるとするならば、基礎からキッチリやります。陳式モドキの即席マスゲームみたいなの教えた日にゃ、師や先人への冒涜ってもんですよ。

基礎からきちんと習得していけば、簡化24式をやっても陳氏の武術となりえましょう。しかし、基礎がないのに形ばかりマネをしたって、それは太極拳とは言い難いです。

エエカッコしいのために教える気はまったくないです。

基礎から学びたいというなら、喜んで付き合わせていただきますが、時間はかかります。

20年以上チンタラ続けてきた私が、本格的に学び直し始めて、人前で表演して評価されるまでに、5年かかっておるのです。太極拳歴何十年という人でも、最低5年はかかると思っていただきたいですね。

でもしかし、なんとかやってみたいということだったので、足幅をできるだけ大きく取って、動きも大きく、それでなんとなく陳式っぽくなりますよ、とアドバイスしておきました。

陳式特有のウネウネ感、あれをだすには、こういう基本功を毎日100回ほどやってりゃそのうちできますよ、というアドバイスもしました。実行されることはないでしょうけど、本当に大事なのは、そういうところだと思うのです。

太極拳業界、物まねのコレクションでエエカッコしてるつもりで満足している人が多いと思いますけど、私はやはり本物を追求したいし、人に伝えるにしても、いい加減なことは言いたくないと思っております。

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