石臼式推手

推手道場でオバサマと推手の練習をしていたら、相手がいなくて手持ち無沙汰なオバサマがおられたので、声をかけて3人でやってみました。

私も入れて!というオバサマも参加して4人に。

次々増えて、6人の輪になりました。前にもこんなことがあったなー。マイムマイムじゃないよ!

この人数だと、推手といっても手は使わず、腕を重ねた状態で隣の人とひっつくようなかんじになります。

その状態でユラユラ揺れて、押しくらまんじゅう的に押し合いをします。

目の前の人とは接触してませんので隣の人に勁を送るのですが、隣、隣と次々に勁が伝わり、結果、前の人がひっくり返ったりします。

面白い!

おのおのそれぞれの人は、なんだか石臼を挽いているかのように、水平に円運動をしています。

それを見たN先生が、石臼式推手だ!と言われました。

N先生は同じようなことを7年ほど前に開発して「石臼式推手」と名付けておられたそうです。

さすが!

私の思いつくようなことは先にやっておられたのですね。

負けじと私は、さらにタテ方向の波も加えてみました。

名付けて「スタンディングウェーブ推手」

ブラボー!

さらに、手を繋いで大きい輪になり、引っ張り合いもしてみました。

自然と歩幅が広くなり、腰は低くなり、陳式推手っぽくなりました。

面白いですねー。

四正推手ばかり一生懸命やってるより、こんな風に色々と遊んでみる方が、太極拳は上達するような気がします。

「馬鹿なことを…」といった冷ややかな目で見ていた人もおられましたが…。

リクエストにお応えして、タテ一列になって押されても、押し返せるという、YouTubeでも見かけるデモンストレーションをやってみました。

私のお腹を、オバサマ1が両手で押し、オバサマ2がオバサマ1を後ろから押し、オバサマ3がオバサマ2を後ろから押し、という風に6人くらいが連結します。

6人掛かりで押されている私が、フンっと前に進むと、オバサマ方みんなが総崩れになって、大きなカブが抜けました~みたいになるアレです。

初めてやってみましたが、うまくできました。

種を明かせば、1人目のオバサマの押してくる力を化勁して、押しようがないという体勢にしているのです。

あとは、後ろに何人いようと関係ないですね。か弱いオバサマ方だからかもしれませんが。

そして、総崩れさせられるのは、皆様がうまく連結しているからです。途中の誰かが力を抜いていれば、私が送った勁はそこまでしか伝わりません。

だから、さあ~みんなで押して~とか言って、力をひとまとめにしておきます。

すでに崩れているところを後ろから押されて、バランスをとるのに焦せ焦せしている先頭のオバサマに、トン!と軽い勁を流すだけです。それで総崩れ。トリックみたいなもんです。

有名老師がやっているのを見ると、スゴイ! 神秘的! と思いますが、自分ができてみると、別になんちゅうことはない、という感じですね。

コメント

  1. 60代おやじ より:

    理屈は分かるのですが、その「最初の一人を化勁する」が出来ないのです(涙)。

    先生は簡単に仰いますが、、、  さすが達人です。

    • パパだよ より:

      おやじさま、ありがとうございます。

      最初の一人を化勁、というのが肝ですね。
      あとの人員は演出を派手にするためのオマケみたいなもんじゃないかなあと思いました。

      推手ができれば、誰でもできるようになるような気がします。地道な練習が大事ですね!