陳式推手のほうが簡単?

毎週、私が先生役をしているマンション自治会の太極拳教室では、立ち方、歩き方、基本動作、套路とやっていますが、推手もちょっとづつやっています。

片手の単推手、手は動かさないでひっついたまま前進後退とか、棒を使ってみたり、毎度、手を変え品を変え、形と勁の理解を助けられるようにと心がけてやっています。

よく公園の交流などでおこなわれている24式スタイルの四正推手は、前にやってみようと思って、やりかけたのですが、私の生徒の皆さん、できないんです。

頭が混乱して、パニックになるみたいです。

公園で24式太極拳とかやっているおばさま達から、請われて教えさせてもらうことはあるんですが、24式やっているオバサマ達は、私のワンポイントアドバイスで、けっこう見違えるように良くなります。

でも、陳式太極拳が太極拳だと思っている我が自治会のおばさま達は、24式スタイルは、できないんです。

もー、どんくさい人らやなあ、と思っていたのですが、はて、もしかしたら私のほうが特殊で、歪なのかもしれないぞ、と思うようになってきました。

いろいろごちゃ混ぜで、どっちつかずの遠回りをして、このごろやっと道が定まってきた私ですが、同じ道に生徒さんたちを導びきかけていたんじゃないか?

それで試しに、一般的な24式スタイルじゃなく、陳式スタイルの推手、順歩で足同士を接触させて、肘を巻き上げるように粘りつくような推手を、皆さんにやってもらいました。

すると、なんとっ!

みなさん、できるんです。

これには、私もビックリしました。私の中では、24式スタイルが標準的で、陳式推手は難しいものと思いこんでいたのです。

考えてみたら、私の中では、套路は陳式が基準であり、24式や楊式はわかりにくくて難しいと思っていたのに、推手は、なんで逆転していたのでしょうね!!

これは、これまで触れてきた環境がそう思い込ませてきたのでしょう。陳式推手の相手がいませんでしたものね。それが普通と思いこんでいたのです。

いまさらながら、なんたる迂闊!

合理的に考えて、陳式推手は、陳式太極拳の基本動作や、套路の動作でできているのです。相性がいいのは当たり前。

楊式推手は楊式太極拳のためのものです。

私のやろうとしていたのは、箸でパスタを食い、フォークで蕎麦をすするというようなことでありました。

できんことはないけど、なじみませんわね。

とにかくビックリしましたので、今後、私の教室では、24式スタイルの推手はやらずに、純粋な陳式のみを練習することとします。

そのほうが絶対に上達が早かろうとおもいます。

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