黒蜥蜴(江戸川乱歩)の感想

なぜ今さら、江戸川乱歩の推理小説を読んだかといいますと、オペラ「黒蜥蜴」を見に行くからなのです。

戯曲の脚本は、三島由紀夫が有名なようですが、私はわりと原点を知りたい方なもので、オペラを見に行く前に、原作の原作を読んでみた次第です。

江戸川乱歩の推理小説

きょうび江戸川といえば江戸川コナンでしょうが、私の小学生のころは、明智小五郎と少年探偵団、怪人二十面相のシリーズをよく読んだものでした。

怪人二十面相は、グリコ・森永事件の「かい人21面相」の方が有名になってしまいましたけど、明智小五郎のシリーズは、けっこうオドロオドロしていて、怖かったです。

黒蜥蜴は、子供時代に読んだ記憶はありません。ちょっとセクシーなお話なので、子供の目の触れないようにされたのでしょうか?

黒蜥蜴(くろとかげ)のあらすじ

原作は、戦前に書かれたお話とは思えないほど、読みやすいです。(おそらく現代仮名遣いに直されているとは思います)

名探偵コナンばりにスピーディーな展開で、スイスイ読めました。

登場人物、主人公は黒蜥蜴という怪しい女でして、イメージはルパン三世の峰不二子ですね。トカゲの入れ墨が入っています。

自分のことを「ぼく」というような若いギャルのイメージだったり、上品な奥様のイメージだったり、場面毎にころころ変わっていきます。

職業は女盗賊です。宝石類のコレクションが趣味ですが、美男美女の人間の剥製をコレクションしているところが、峰不二子と違って猟奇的なところです。

大阪の資産家の所有する宝石を盗むと予告するのですが、当家の美人の娘さんも剥製候補のターゲットです。

これに対抗し、阻止するのが名探偵明智小五郎です。

明智小五郎って、自信満々事件を解決していくのですが、ここぞというところでヘマをします。

あっちゃー! という間抜けな反応をするのですけど、実はこれも計算の内、最後にどんでん返しが! というのがシリーズのパターンだったような、おぼろげな記憶がありますね。

舞台は次々変わって最後のシーンは、洋上の秘密の貨物船、サスペンスでアドベンチャーな感じですね。そこで黒蜥蜴は死にます。死に際に明智小五郎に愛を打ち明けます。ラブロマンスですね。

推理小説?

荒唐無稽奇想天外なお話でありますが、あまり読者の頭がこんがらがるような推理はありません。後出しで、おお、そうだったのか! という感じです。謎解きじゃないです。

爽快に読み終えましたが、私としては、さほど面白くもなかったかな?と思いました。

読んだあと、とくに賢くなった気がしないからです。この年になりますと娯楽の読書といえども、なにか得るものがないと、時間を無駄にしたような気がしてしかたがありません。

これなら、先日読んだ名探偵コナンのほうが、公安には公安警察と公安検察があるなど、勉強になったので面白かったです。

黒蜥蜴の面白さは、おそらくキャラクターの魅力にあるのでしょうが、峰不二子のほうが好きかなあ。

そのあたり、三島由紀夫はもっと深掘りしているのかもしれませんね。戯曲をみたら、また感想を書かせていただきます。

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