うちの子は、このごろ保育園に行くのに、ずいぶんグズグズと渋るのです。
プールがイヤだ!とか言って。
今日はプールだ、わーい! と、ついこのまえまで喜んでいっていたのに、なにをわがままなことを!
妻は「早くしなさい! 遅刻するでしょ!」と怒ります。
「ママも病院に行くのにバスに遅れるでしょ!」と自分の都合を出して、言う事を聞かせようとします。
保育園に行くのは毎日のことで、アタリマエのこと。私も子供がダラダラしていると、イライラして怒鳴りたくなりますが、ちょっと離れて冷静に見ていると、おかしなことを言っているなあと思います。
子供じゃなくて、親が。
怒ったりするのは、やっぱり親が悪いです。このパターンを続けていると、親子関係とか子供の成長にとって悪影響があるような気がします。
子が言う事を聞かないのは、親が子の言うことを聞いてないから
私は、20年ほど、中古車販売や車両輸送、旅客運送など自動車関連の仕事をしていたんで、車に置き換えて考えてみました。
始動不良の車やバイクに怒ったところでエンジンはかかりません。早く動かないと、遅れるでしょ!と車を罵倒しても、調子が戻ることはあんまりないです。
それは車に責任があるのではなくて、整備をしてない人間が悪いです。
バッテリーが弱いとか、タイミングベルトが緩んでいるとか、始動不良には、何か原因はあります。
毎日のように車に関わっていると、車の発する音をよく聞けば、だいたい原因はつかめます。車の声ですね。
そこを整備したら、調子が良くなります。
子供の気持ちを知ろうとしないのは、車の声を聞かずして、タイヤを蹴っ飛ばしたり、闇雲にセルモーターを回し続けて、バッテリーご臨終にしているようなものだなあと思うのです。
始動不良はわかりやすいですが、ラジエターの水漏れや、エンジンオイルの劣化などは、わかりにくいです。
気づかないままブンブン走っていたら、エンジンが焼き付いてパーです。
これは毎日点検していたら気づくはずのことですが、一般のドライバーはしない人がほとんどですね。
運転席のパネルには、不具合が出ると警告ランプがつくのですが、それさえ無視する人もいます。
これも、子育てに似ているんじゃないかなあと思います。
日々、話を聞いてあげてない、親の都合ばっかり押し付けている、警告サインが出ているのに無視する。
ひどいと警告ランプがうっとおしいと、配線をちょん切ったり。
それでは、車も壊れます。子供もグレます。
人間の心や体は、機械もんの車より潜在能力が高く、融通がきいたりタフだったりするかもしれませんけど、それでもやっぱりだんだんダメージが蓄積すると、そのうちイカれると思うのです。
私は、娘の声をよく聞いてみようと思って、保育園への道々話を聞いてみました。
すると、お友達がプールの帽子をとるんだとか、オシッコオシッコといって騒ぐとか、シャワーを独り占めするとか、他愛もない話。
しかし、娘にとっては重要な話なのでしょう。
はっ、そんなこと、フンっ、と鼻で笑うのでなく、それが嫌なんだねーとか、どうしたらいいと思う?とか、あれこれ話を引き出して、何が不満なのか、どうしてほしいのか、洗いざらい喋らせました。
特に解決策が出たような気もしないですが、娘は聞いてもらったことで心が晴れたのか、ご機嫌になって、プール楽しそうーと喜んで保育園に入っていきました。
まあ、車で言えば、オイル交換した、という感じじゃないですかね。
これが、反抗期とか、小学生中学生のいじめ問題なんてなると、もっと複雑な話になってくると思いますが、子供の気持ちがわからないとか、親の言うことを聞かないというのは、ぜんぶ親の態度が悪いのが原因だと思います。
親のほうが子供の言うことを聞いてないんだと思います。
子供を責めるのは、責任転嫁ですね。
毎日子供の顔を見て声を聞いて、異常がないか点検いたしましょう。メンテナンスは毎日。重篤化して再起不能になる前に手入れをいたしましょう。
子供が言うことを聞かないとお嘆きのパパママの参考になれば幸いです。
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