胴の開合 太極拳と蜂

先日読みました「風の中のマリア」(百田尚樹)に、蜂が体温を上げる話が出てきます。

寒い日に、巣を温めるとか、ミツバチの大群が球体になってスズメバチを取り囲んで熱死させるとか。

ミツバチは摂氏48度まで耐えられるが、スズメバチは46度で死んでしまう、この生存限界温度の差を利用した攻撃ということで、これまた興味深い話ですが、それはさておき、蜂が体温を上げる方法です。

翅の動きを速くするというのもありますが、胴体を伸び縮みさせるそうです。

胸を腹の間を開いたり合わせたり、これでなんで温度が上がるのかはわかりませんが、羽や手足をバタバタしてもおっつかないから、胴体ごと動かせるところはすべて動かしてしまおう、というかんじでしょう。

さてこの動き、太極拳もそんなふうに体を使っていたのですね!

体温を上げるためではなくて、武術的な体術です。

形ばかりの表演と、名人の動きは、似ているようで違う、でも何が違うかよくわからん、というもののうちのひとつが、これでした。

胴体、胸と腹のつなぎ目のところも、開合があるということなのです。

具体的な動かし方は、なんだか秘伝っぽく、書いてはいけないような気がするので書きませんけど(というか文章では表しづらいし理解しがたいと思います)、これを学んだことで、また私の太極拳が変化しました。

より太極拳らしくなった!

早朝はまだ涼しいですが、これを意識して套路を打ったら、汗かきました。蜂みたいに体温を上げる効果もあるようです。

コメント

  1. 60代おやじ より:

    「体温を上げる効果あり」に魅かれます。平熱が低くて困っています。

    しかし「秘伝」は私の力量では運用できないものと思います。

    何か体温を上げる効果のある基本功はありますでしょうか?

    • パパだよ より:

      こんにちは!

      体温を上げるための秘伝は知らないですが、呼吸を深く、動作は大きく、手足の指先まで意識して、ゆっくりやっていれば、基本功でも套路でも、体温は上がってきますねー。

      暇さえあれば、隙さえあれば、太極拳をやりましょう!

      ところで、平熱が低いということですが、何か困っておられますか?

      熱が高いとか低いとか、血圧が高い低いとか、人それぞれですが、特に問題なく健康に暮らせていれば、それほど気にしなくても良いかと思っております。

  2. 60代おやじ より:

    コメントありがとうございます。
    平熱が低いことで自覚する弊害としては、苦手な冬に手足が異常に冷たくなることです。
    体全体に冷たさを感じ、行動するのがおっくうになりがちです。
    また「体温を上げると免疫力も上がる」の声もあるので、なんとなく意識してしまいます。しかし、先生の仰る通り基本動作や基本功を意識して実行すればいいのかも知れません。意識してやってみます。 どうもありがとうございました。

    • パパだよ より:

      体温を上げる方法には、食事も関係するようですよ。

      私は毎日、生姜をまるまる一つ食べるようにしています。

      生姜だけだと辛いですが、リンゴ、ミカン、レモン、ライム、ニンニク、オリーブオイルを合わせて、ミックスジュースにしているので、なかなかに美味です。

      コロナにかからず乗り切れたのは、太極拳とこのミックスジュースのおかげだと思っています。

  3. 60代おやじ より:

    このミックスジュースは効きそうですね。しかし私にとっては毎日摂取するのが大変そうです。しかし生姜は体温を上げるのにいいことは有名ですね。努めて生姜を摂取するよう努めます。どうもありがとうございました。

    • パパだよ より:

      毎朝のミックスジュースづくりは、刀、剣の練習も兼ねております。おすすめですよ!