怪しい彼女 感想

毎日夕食時、アマゾンプライムビデオを家族で見ておるのですけれど、カンフー映画希望の私の意見は概ね却下されまして、妻か娘の意見が採用されるわけでありまして、このたび娘のリクエストの「怪しい彼女」を見ました。

この映画、韓国が発祥みたいですけど、見たのは日本版です。倍賞美津子 、小林聡美 、志賀廣太郎 、多部未華子 が出演している映画です。

アマゾンプライムビデオは、ほぼ毎日見ているのですが、わざわざこのブログに書きたくなるほど、この映画は良かったです。

中盤からは、ほぼ泣きっぱなし。

予備知識ゼロで見たのが良かったのかもしれませんけど、バイクで日本一周旅行している途中で寄った健康ランドのシネマコーナーなんかで見てしまったりしたら、おそらく一生の記憶に残っただろうなあーと思えるほど、良い映画でありました。

あらすじを簡単に書くと、現在73歳の、ハチャメチャ婆さん(これがビックリ倍賞千恵子)の娘(これもびっくり転校生の小林聡美)は雑誌の元編集長、孫はバンドマン。

親子孫の確執で家出した婆さまが、ノスタルジックな写真館で記念写真を取ってもらったら、タイムスリップじゃなくて、若返り。多部未華子 になったのです。

多部未華子、いいですねえ。

多部未華子は全然知らなかったのですけど、私がかつてアルバイトしていた運輸会社の、若い女社長を思い出しました。

急死された先代社長の跡を継いで、スナック勤めから、いきなり男社会のトップになった、22歳。って、これは映画とは関係ない私の思い出話です。

多部未華子になった倍賞千恵子は、孫がやっている、へんてこなヘビメタバンドのメンバーになってしまったのですけど、歌うのは昭和の懐メロです。

見かけは二十歳でも、73年の人生経験が醸し出されます。それが、すごくいいのです。

音楽プロデューサーの目にとまって夜に誘われたり、幼馴染の二郎さん(志賀廣太郎 )には、事実を打ち明けたり、とうとう娘には知られてしまったり、でも、孫には知らせないまま、多くの影響と血液を与えたり、いやあ、泣けます。

最後は、元のおばあちゃんに戻って、孫の活躍を見守るというエンディングです。

ただただハチャメチャで面白い、というだけでなくて、なんだか哀愁もあるし、私も50歳を越えたからなのかもしれませんが、じんわりと来ます。

オーソリーヘップバーンの「ローマの休日」ネタも良かったです。私も映画館のプレミアムシートでモノクロのローマの休日を見て泣きました。

というわけなのですが、見る人によっては、ふーん、まあまあ面白かったね、という程度の映画かもしれません。

しかし、昭和生まれで、子や孫を持つ年頃であれば、おそらく涙なしでは見られないと思います。おすすめです。

コメント