円襠開胯が難しい?

合気柔術道場で知り合ったKさんとは、月に1回か2回程度一緒に練習していて、太極拳を教えてあげていますが、なかなかキビシイなあと思うのが、円襠開胯が上手くできないことです。

円襠開胯(えんとうかいこ)yuán dāng kāi kuàとは、股座(またぐら)を丸くアーチ状にすることです。

私も安田先生に習い始めるまでの20年間サッパリだったので大きなことも言えませんが、円襠開胯ができないと、太極拳のすべての動作がうまくできないように思います。

というのも円襠開胯でないと、纏絲のつながりが悪いというか、体中に及ばないといいますか、なんちゅうか、カンフー!ってかんじがしないのです。

重い武器の操作となると、円襠開胯でないと無理、ってかんじもします。

合気道とは、足腰の使い方が違うんかなーと思ったりもしますが、たぶんKさんは合気道としても未熟だと思います。よその流派の人を勝手に評価するのも宜しくないですが、立ち方が甘いです。

習う方も教える方も、だいぶん頑張らんとアカンなあ。

しかし、太極拳の人でも、円襠開胯ができている人は少ないような気もします。

最近、私の自治会公園教室に参加され始めたSさんは、前から陳式太極拳教室でも一緒だったので、それなりですが、24式太極拳からの人はサッパリ。太極拳の上手下手はおいといて、立ち姿の風格がまず違います。

最初から私の教室で始めた方々も、なかなかできてません。いろいろと工夫は凝らしているのですけどねえ。私の奥さんでも、まだ甘いです。自主練とか全然しない不真面目生徒にしてはマアマアかもしれませんが。

表演の大会で他の選手を見渡しても、円襠開胯になっている人は少ないです。

24式の人はほぼ全滅だし、伝統拳の人でも、少ないなあ。できている選手を見ると、ムムム、できる! と思ってしまいます。そういう人は上位入賞ですけど、上位入賞している人でも、円襠開胯ができていない選手もいます。

安田先生のお話によると、伝統的な陳式太極拳でも陳家溝以外の流派では円襠開胯ができない人も多いらしくて、たぶん他の流派から転向してきた人が多くて、元の武術の癖が抜けず、教える側が「あなたはそれでよろしい」と根負けしたんじゃないか、という推測でした。

古の指導者が根負けしたくらいなので、私ごときがうまく教えられる気もしませんが、根気よく工夫を重ねてまいりたいと思います。

Kさんには「頭であれこれ考えてもできませんよ、体がシックリくるまで繰り返すしかないです。基本功を毎日3時間くらい」というと、ゲゲゲという顔をされていました。

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