馬に乗るパパ

乗馬

娘と妻だけが馬に乗れて悔しいので、私も日を改めまして、乗馬体験に参りました。

あてがわれたお馬さんは、前日、娘が乗った馬です。コーチも同じ人。

見取り稽古はバッチリ、ゲームセンターのロデオマシンで予習もできております。

で、娘と同じように手綱を握ってブレーキと、早足の練習。

すんなりできてしまったので、ちょっと駆け足も。パカッパカッと軽快に走ってくれます。

コーチは、なかなか上手に乗れていると褒めてくれました。

大人の男性は、固くなって力が入って、なかなかうまく乗れないそうなのですが、私は姿勢もよく柔らかく乗れていて、馬も走りやすくて喜んでいるのですって。

ブフフッブフフッと声を出しているのは、満足の証なんだそうです。

ふふふ。娘に自慢できる。

初めてでこれだけ出来たら、馬上から弓矢でも撃てるんじゃないかなー。

弓矢は難しくても、せめて馬上で春秋大刀を振り回してみたいです。

ちなみにこの乗馬クラブには、もと京都の流鏑馬で活躍していたお馬さんもいるそうで、弓矢を見たら、本気モードで走るので、スタッフでも乗りこなせないってことです。流鏑馬ってすごいんやねー。

さて、私が馬に乗りたかった理由は、ペガサスに乗りたいのじゃなくて、武芸百般のためです。

馬に乗るのは、武芸者の嗜み、太極門の一つでもありますね。

そして、太極拳の基本中の基本、馬歩を理解するためです。

北派武術は乗馬から成り立っていると言われますからねー。武術を極めるのに乗馬は外せないような気もします。

実際に乗ってみると、股を広げる感覚は、やはりバイクよりずっと広いです。円襠開胯の感覚がよくわかります。

意外だったのが、鐙(あぶみ)に体重をかけるわけではないということでした。鐙に乗っかるんじゃなくて、お尻で乗って、足の内側全体を馬に巻きつけるようにするのですね。

これ、バイクとはちょっと違う感覚です。でも、より太極拳の馬歩に近い感覚です。

基本姿勢は立身中正、虚霊頂勁です。コーチにきょれいちょうけい!と言われたわけじゃないですが、コーチの指導を太極拳語に翻訳するとそういうことでした。

目線はまっすぐ遠く、行きたい方を見ます。自分の見たい方向に、馬も目線を向けるように、手綱を操作します。走る合図は踵で、脇腹をポンと蹴ります。止まる合図は、体重と手綱を後ろに引きます。

お馬さんと気が合えば、忖度してくれます。AIより優秀じゃないですかね?

人馬一体となれば、さぞかし楽しかろうと思います。

昔、ユーノスロードスターのパンフレットに人馬一体って書いてましたけど、本当の人馬一体は、また違うわな、という気がします。

とりあえず、乗馬クラブには娘が通いますが、私ももうちょっと乗れるようになりたいかなーなんて思ったのでありました。

コメント