腕の付け根はどこ?

前から聞いていた話のように思うのですが、あらためて教わりまして、パラダイムシフト的ショックを受けたのが、腕はどこから? という話です。

中国語では「腕」という漢字は、手首あたりを指すそうなのですが、日本語で言うところの、四肢としての腕は、肩から手首までですね。

これを、肩から生えているのではなく、肩甲骨を含めた部分が腕、すなわち背中から伸びているのが腕、という意識をしなさい、ということなのです。

肩からを腕だと思うのと、肩甲骨からを腕だと思うのでは、体の使い方が変わりますね。右腕と左手は、肩からブランブランとぶら下がっているのではなく、背中でつながっているのです。

套路の動作でも、この意識があるのとないのでは、形はそう変わらないと思うのですが、しっくり感は、とっても変わります。

動作の順序や、手の角度などは、間違えていないはずなのに、なんとなく、しっくりこないという動作はたくさんありました。

これらの動作を、背中からが腕だとイメージした途端、ビタッとはまる感じがありました。

推手でもその意識を持つと、今までポンポン投げられていたのが、スッと流せるようになりました。化勁ですね。

それどころか、今までとうてい崩せなかった先生方の重心を取り、根っこを引っこ抜けるようにさえなりました。

練習方法を変えたわけではなく、意識を変化させただけです。

太極拳を学んでいる人は、腕と背中をつなぐ、というようなことを習っていると思いますが、そういう説明だと、なかなか実感できないと思います。

言葉を変えているだけなのですが、腕は肩甲骨のところからなのだ、腕の関節は、肘と手首の2箇所じゃなくて、肩と肘と手首の3箇所なんだと考えると、ガラッと、イメージが変わります。

太極拳の感覚がいまいちつかめていない方は、是非試してみてくださいませ。

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