沈墜勁(ちんついけい)

「沈墜」という言葉をこれまで知らなくて、最近教えてもらったのです。

套路の定式は、みんな沈墜になっておるのだよ(例外あり)、ということで、なるほど、ほー。たしかにそうなっていますね、と気づいたのです。

歩く時も、まいどまいど沈墜する力と、その反作用の力がうまい具合に合わさって、スムーズに体が動くのだ、ということでした。これまでも、なんとなくそうしていましたが、言葉として教えてもらうと、左脳で意識できるようになりました。

やはり、言葉というか、名称は大切ですね。

言葉を意識すると、できていなかったなあーというところにも気づけます。

たとえば、掩手肱拳や当頭砲など、水平方向に発勁で打ち出すところ。ゆっくりだと、それなりにできていたと思うのですが、勢いよく発勁しようとすると、なんだか、体が浮くような、打ち出す方向に引っ張られるような感じがしておりました。前後ダンパーの、後ろ側が機能していないというようなかんじ。

これが、心のなかで「沈墜!」と唱えながら打つと、おお、なんだかしっくりくる!

どっしりとした土台の上で、無反動砲が炸裂している感じになります。

先生の動きに似てきた!(たぶん)

ちなみに、「沈墜」という言葉をグーグル検索してみると、いろいろな説明がでてきて、解釈や概念は、流派によりマチマチのようですね。

太極拳と八極拳では違う??

私の理解では、開合に合わせて、股関節が緩み、少し体が沈むということです。地球の引力とうまく同調して、体重移動をスムースにする技術です。上下相随や、陰陽のバランスを整えるのにも有効だと思います。

追記

もう少し、理解が深まりました。

沈んだり、浮いたりするのは、丹田ですね。

膝を曲げて低い姿勢になる、というわけではありません。高さはほとんど変わらずとも、沈墜になります。

丹田が沈む、浮く、というのは、どういうこと? ということは、こちらの記事に書きました。

↓   ↓   ↓

丹田の位置
太極拳歴30年にして、またまたパラダイム・シフトがありました。 安田先生から、教わったのですが、これはなかなか衝撃的。 丹田の位置についてです。 いや、もちろん、丹田は臍下三寸にあるわけですが、丹田のあるところが、地面、地表だという考え方で...

 

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