数人の未経験者に太極拳を教え始め、1年くらいになります。
基本功と推手をチョロチョロ、套路は第1段くらいまで進んだところです。
基本功で練習したことが、なかなか套路に反映されませんね。基本功ではなんとなくできていることが、套路となると頭が混乱するようです。みなさま、まあまあのお年なので、しょうがないですね。
一人、熱心な方がおられて、私が公園で一人練習をしていると、一緒に真似して練習されます。
おお、熱心なのは結構なこと。しかし、套路のまだ教えていないところを、形だけモノマネされるのはよろしくありません。といって、「真似すんな!」というのも気の毒なので、見本となる私の動きを、工夫してみました。
套路のひとつひとつ、回しているところとか、開合の動作、経過途中の動作を、グルグルと、何度も繰り返してみるのです。流れを止めないように、単鞭の左肘を開くところとかも、何度もやります。雲手は左右に行ったり来たりします。三環掌は十二環掌になるくらいやります。
発勁動作のところは、勢いよくやらないで、丁寧に何度もループさせます。
套路の動作のひとつひとつの意味などは、解説しないで、ひたすら、基本功を繰り返すように、套路をやります。
套路の順序は覚えられないでしょうが、太極拳の基本的な動きを練り込んでいくには、ちょうどよい練習になるんじゃないかなあ、と思いました。後日、套路を教えるときに、すんなり受け入れやすくなるんじゃないでしょうか?
見本を見せている私自身、これはこれで、なんだか気づきがあります。勁の途切れがなくなるような気がします。
普通の套路を3~4回繰り返すくらいの時間はかかりますので、教わる方も根性が必要です。
チョロチョロぱっぱと套路を覚えて、かっこよくなりたい、1時間も続けて動きっぱなしなんて、あーしんど、という程度の心がけの人には無理かも。
良い生徒さんに恵まれるというのも、ありがたいことですね。
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