鍛錬と成長

太極拳の愛好者が集まる公園に行くと、いつもの推手メンバーがお休みで、声をかけてくれたのが、1年ぶりくらいに手を合わせる人でした。

体格もよく、頑健で、押し出し力がとっても強い人です。1年前は、その直線的な突進力に耐えきれず、よく押し出されたものでした。

これは化勁を試すのにいい相手!

で、どうなったかというと、見事に実験台になってくれました。四正推手で回しているうちはいいのですけど、押し出してくるタイミングが、ちょんバレです。攻撃意欲が沸き起こる変化が、手に取るようにわかるのです。

というか、実際に手で感じているのですが、意欲の変化に合わせて、力の方向をずらしたり、吸い込んだりして、「発」に転換させると、簡単に崩れてくれます。

押し勝った! というのではありません。先方からすれば、全然手応えがなかったとおもいます。手応えがないのに、足が浮く、あら、あら、なんで?? というかんじですね。

軽く崩すだけで、激しく飛ばしたり落としたりはしませんので、負けた、という感じはしないと思います。

頭の中が疑問符で、こんなはずでは!?と感じておられるでしょう。

しかし、何度やってもおなじこと。

この数年で、私はかなり成長しましたが、相手の方、代わり映えしてなかったです。

その人も練習量はけっこう多い方だと思うのですが、今の意識を切り替えられないままでは、この先もおそらく、上達しないでしょう。

なんというか、脳が太極拳の思考になっていなくて、間違った方向に努力を重ねておられるのです。頑張れば頑張るほどに、道を外れていくような気がします。

太極拳愛好者には、そんな人、多いですね。間違いを認めたくなくて、マウントを取り続けたい人が多いです。そんな人に限って、教えたがりだったりするので、困ったものです。

この方には、多少はお世話にもなっておりますし、気の毒なので、コツというか、意識変換を教えてあげたいのですが、プライドの高い先輩なので、私のアドバイスなんて、受け入れられないでしょう。なんせ、私も1年前はヘッポコでしたから。

自分で気づかれるのに期待するしかないですね。

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