小学生の娘に太極拳

私が結婚してから通いだした地元での最初の太極拳教室には、妻も子供も通っており、親子3人で太極拳を楽しんでおります。

娘はもともとは長拳クラスにいたのですけど、生徒減で子供向けクラスが消滅し、お年寄り向けの太極拳クラスに転向しました。

娘は、キッズの大会でメダルをもらったりはしてましたが、そこまでバリバリの長拳の体にはなっておらず、すっかり長拳に染まる前で良かったんじゃないかと思ってます。

変にやる気を出して、競技選手の道に進んでほしくなかったので。どうせやるなら、本物の武術を身に着けてもらいたいなーとおもってました。

で、通っている教室が本物の武術を教えているかといえば、全然さっぱりで、ちーちーぱっぱの健康体操です。

いちおう楊式太極拳ということになっておりますが、楊露禅が見たら泣いて怒るぞ、という気もするのですが、これもまた娘にとって良かったなと思います。

娘にはいずれ陳式太極拳を教えてあげようと思っており、本格的な楊式太極拳には染まってほしくないなーと思っていますが、ここで教えているのは、太極拳とも言い難い健康体操なので、まあ、染まることもありますまい。

変に武道系のバリバリのどつきあいとか、推手まがいの力技系も刷り込まれなくて済みます。

教室で一緒に練習するときは、私が娘の視界に入るように位置取りしています。ちょっとはマシな、本物に近い太極拳の動きを、潜在意識に刷り込んでおこうという意図です。

細かい形とか動きを指導するんじゃなくて、今はなんとなく、雰囲気を感じさせておこうと思っております。

家だと、パパの言うことちっとも聞きませんけど、みんながいる教室だと、まじめにやるので、そこに便乗して、こっそり教育しているのです。

私も教室では一応、楊式太極拳の動作と順番でやっておりますけど、本物の楊式太極拳は知らないので、中身は陳式のまんまです。陳式とか楊式とか意識させず、太極拳はこうだよ、というつもりでやっております。

休み時間は、さっき習った動作の意味を、体験させてます。

攬雀尾で転がしてみたり、単鞭の鈎手で引っ掛けてみたりやっていると、娘も化勁や発勁の動作がなんとなくできるようになってきました。化勁や発勁という言葉は知っておりませんけど。

隙があれば、パパの足を踏んずけてみよ、と言っているので、足運びも上手になってきました。時々踏まれます。

傍目で見ている他の生徒さん達の意識も、ちょっとくらい変化すれば幸いです。それは意図しておりませんので、どうでもいいですけど。

先生のあまりにも頓珍漢な説明は、家に帰ってから、教えなおしております。これ、教育上良くないなーという気もしてます。先生の尊厳がなくなりますものね。まあ、しかたない。デタラメを信じてしまうと、あとで困るし。

家では、マンションの公園でボール遊びをしたりしてます。

手のひらにサッカーボールを載せて取り合いとか、学校でもやっているそうですけど、友達たちより、パパの方がやりやすい、という感想をいただきました。無理のない流れるような動作を心がけてますからねー。

やっているうちに、娘もなんだか八卦掌みたいな体捌きができるようになってきました。

小さいころ、套路を教えようとして、さっぱり関心をもってもらえなかったので、遊びながら、ジワジワと太極拳を浸透させてみようと企んできました。

背丈がママに追い付いてきた今、パッチもんでも、太極拳っぽいことに片足を突っ込んできました。

シメシメってかんじです。

 

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