松本零士先生が亡くなられました。
このところ、漫画界の大御所が次々とお亡くなりになられているなあ。
時代の変わり目を感じます。
宇宙戦艦ヤマト、銀河鉄道999といった松本零士先生の代表作は、私が小学生の頃、たいへん親しんでおりました。ヤマトや999号の細かいところまで覚えて、よく落書きしていたものです。
父が、交響曲宇宙戦艦ヤマトの入ったカセットテープをくれまして、何十回と聴いて、オーケストラの交響曲というのが好きになりました。
ブラスバンドでは、ゴダイゴの歌が定番でした。
歴史の授業で後醍醐天皇が出てくると、「さあ、ゆくんだ、その顔をあ~げて~」と、脳内で999の歌が流れました。(もしくはガンダーラ)
千年女王は、新聞の連載で読んでいた記憶があります。
産経新聞で1日1ページずつのまどろっこしい連載でありました。(うちの父は、公立中学校の教師でしたが、新聞は産経だったのです。)
切り抜いて、ノートに貼って、本みたいにしてました。
大人になってからは、ザ・コクピットをよく読みました。
マンガやアニメ以外にも、松本零士の世界は、身近にありました。
堺市にある大型児童館「ビッグバン」のイメージキャラクターは松本作品であり、泉北高速鉄道を走る電車にも描かれていて堺市を街を走っております。
クルマ屋に勤務していた時、出張のたびにサボって寄っていたのが、岐阜のかかみがはら航空宇宙博物館です。名誉館長が松本零士先生でした。
そういった公共の施設などに描かれている零士キャラクターは、まるっこくて、かわいいイラストが多いですけど、マンガの内容は、けっこう硬派ですね。
不条理には徹底して抗戦する! 男は戦わねばならぬ! という世界です。
地球を守るため旅立った宇宙戦艦ヤマトでは、主要なキャラクターがどんどん犠牲になります。
汽車ポッポの平和なイメージの999号も、危険地域では、大砲のついた装甲車が連結されます。
先生自身も、著作権とかで、しょっちゅう戦っておられましたね。あれはちょっと、やりすぎでは…という気がしないでもなかったですけど。
銀河鉄道999が一番好きです。
映画版の独特な雰囲気も良かったですが、マンガとTVシリーズが面白いですね。
自由すぎて無法地帯の星とか、法律でがんじがらめの星とか、怠け者ばかりの星とか、働き者ばかりの星とか、今の中国みたいな監視社会とか、独裁社会とか、密告社会とか、機械の星とか自然の星とか、暑い星とか寒い星とか、いろんな星が出てきます。
星から星へ渡り歩く、星の王子様にも似たコンセプトがあります。
星の王子さまは、通りすがりに、あきれたり感心したりするだけですが、999では、怒ったメーテルが星ごと破壊したりして、過激です。
限りある命か、永遠の命か、壮大なテーマでありました。
小学生の時の私は、限りある命が大切! と、マンガに触発されて思っておりましたが、今の私は、うーむ、永遠ではなくてもいいけど、150年は生きたいなーとか思っております。
昔々のマンガですけど、今の時代にも当てはまる、人類普遍のテーマを追い続けておられたのかなーと思います。
今の世界って、宇宙戦艦ヤマトの世界にもあてはまりそう。ガミラスに攻撃されて、放射能で汚染されて、「人類滅亡の日まで、あと〇〇日…」なんて、恐怖の未来です。
イスカンダルにコスモクリーナーを取りにいかねばならぬ、とはなってもらいたくないものです。
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