以前、太極拳するのに、お土産屋で売っているようなカンフーシューズは、使えない、という記事を書きました。
ジャッキーチェンとかブルース・リーが、古いカンフー映画で履いてるあの黒い布靴です。
>>初めての太極拳
今回、訂正します。
昔ながらのカンフーシューズ、なかなかいいです。
目次
布製のカンフーシューズ
そう思ったきっかけは、前回も紹介させていただきました、太極武芸館のブログです。
そちらの館長先生は、中国の布製のカンフーシューズを愛用しているという話なのです。
ゴム底じゃなく、靴底まで布製で、板張りの床だとつるつる滑るし、下手な履き方をしていたら、スッポ抜けるけど、それがいい、みたいな話でした。
そうなのですよねー。
カンフーシューズは、私も以前使っていて、スッポ抜けて使いづらくて、履かなくなったのです。
実は、それが、よかったのか・・・
で、前のカンフーシューズはもうボロっちくなって捨ててしまったので、あらためて通販で買いました。
太極武芸館の館長の愛用品は、100年以上続く中国の老舗だという内聯昇というお店の靴だそうですが、それは結構いいお値段だったので、私は、庶民的価格の老北京というメーカーのにしました。
布製カンフーシューズを太極拳の練習に使ってみた感想
昔ながらのカンフーシューズであるところの功夫布靴は、足の甲のところはガバッと大きく開いており、紐もゴムバンドもマジックテープもついておりません。
ぜんぜん、足に締め付けるようにはなってないのですね。ほんとに、足を突っ込むだけです。
履いてみると、カカトのあたりがプカプカしていて、雑に歩くと、脱げます。
蹴りの動作でも、テキトーな足の上げ方をしたら、飛んでいってしまいます。足先まで意識をしてないといけません。
サイズが大きすぎるんじゃないか?と思われるかもしれませんが、サイズはわかっております。
前に買ってた中国製の太極拳シューズ(紐で締める普通の運動靴みたいなの。)が、42号(26センチ)ではちょっとキツかったので、今回、43号(26.5センチ)にしてますが、普段履きの国産シューズも26.5なので、大きいということはないはず。
甲のあたりはジャストフィットですし。
かかとが浮くのは、私の足が若干甲の幅が広いということもあるかもしれませんけど、スリッパみたいな作りですから、しょうがないですね。
底は布を重ね合わせて、縫い合わされています。
つま先から、カカトの先まで、おんなじ厚みで、ぺったんこです。エアーもバネも入っておりません。
ゴムのように粘着力はありませんので、、体育館のワックスの効いた板張りの上だと、シューッと、スケートのように滑ります。
旋風脚でもしようもんなら、フィギュアスケートのように、くるくる回れますね。
架式では足を振り回しても、広げた手にパッチンと当てますので、作用反作用になって、回転が止まるわけですが。なるほど、套路で蹴りを自分の手に当てるのは、こういう意味があったのかあと、納得。(本当かどうか知らんけど。)
馬歩や弓歩も、キチッと決まってないと、足がつるつると広がって、又裂きの刑になります。
迂闊なフォームで動くと、転びます。氷の上を歩くようなもんです。重心移動は、慎重になります。
ゴムの粘着力に頼って、足を踏ん張るということができませんから、ごまかしが効かないです。
そのかわり、ゴム底の引っ掛かりはないので、運歩がやりやすい面もあります。
強制的に姿勢が矯正される
国産の太極拳用に開発されたシューズって、人の粗をカバーするようにできているようで、フラフラしていた人も、シューズを履けば、ピシッと立てるようになると、レビューで読んだことがあります。
しかし、逆に考えると、問題を抱えたままでも見栄え良くできてしまうということで、実は上達を阻害するということには、ならないでしょうか?
それでは、コマ付きの自転車に乗っているようなもの、浮き輪をつけて泳いでいるようなものです。
ペラペラでズコズコでツルツルな布製カンフーシューズだと、粗をカバーしてくれるどころか、まずい部分をあぶり出してくれるかんじです。
きっちりと体の軸を整えないと、立っているのも難儀。いい加減な動きはできません。強制的に上手にしてくれるような気さえ致します。
というわけで、今後はこの布靴で精進してまいります。また、変化を感じられたら、ご報告いたします。
コメント