百田尚樹「幸福な生活」感想・レビュー

久しぶりの百田先生の御本です。ふらっと立ち寄ったブックオフで中古本を購入しました。

中古本を買ったところで、百田先生に印税は入らないんですよね。すみません。

楽曲はジャスラックが管理していて、放送されるたび、歌われるたび、演奏されるたびに、著作者に印税が入りますが、中古本は朗読されても作家に印税は入りません。お気の毒。

せめて、流通されるたびに、なんぼか作家にお金が回る仕組みが作られればいいのになーとは思います。ブロックチェーンだとかなんだとかAI技術を駆使して、そんな仕組みができれば、日本の文学の質の向上にも良い影響があるだろうに。

絵画なんて一点もんは、もっと気の毒ですよ。

作家が生きているうちは人気がなくて、作品は二束三文、せいぜい3,000円で売れた作品の、そのうち2,000円は額縁代で、残った1,000円も絵の具代とか計算したら、時給5円なんてこともありますね。

作家が死んでから価値が高騰して、人手を渡って、サザビーズのオークションで損保ジャパンが53億円で購入したとしても、作家にも遺族にも1円も入りません。えらい気の毒な話です。

せめて1%くらいは作家に渡ればなあー。1%でも5千3百万円だ。すごい!

百田先生の中古本は、220円で購入しました。1%なら、2円20銭かあ…。

それはさておき、さて「幸福な生活」です。

今まで平和で幸福だと思ってたら全然違ってたというパターンのお話を集めた、短編集です。

そのパターンばかり、というわけでもないですが、だいたいどんでん返しのミステリーで、星新一のショートショートを思い出してしまいました。

星新一はお子様が読んでも安心ですが、百田尚樹はお子様向きではありません。だいぶん毒性が強いです。

どんでん返しのオチが秀逸で、毎度、最後のページをめくったら、一行だけ書いてあるのです。

その一行で、幸福な生活がひっくり返り、あとは想像して背筋が凍る、または暗たんな気分になる、もしくはニンマリ笑う、またはホロッと涙する、もしくは、えっ、どゆこと???と読み直す、というかんじです。

ショートショートなんで、内容を紹介するとそのままネタバレになってしまうので、詳しくは書けませんが面白いです。一気に読めます。

ルソン島の戦争の本は4冊目を読んでおりますが、遅々としてなかなか進みません。気分転換に読むにはぴったりの本でありました。

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