地元で通っている陳式太極拳教室(新架式)のS先生が、練習の方針を変更すると宣言されました。
これまでは、準備運動をたくさんやって、基本功はちょっとだけやって、一路と二路をざっくり通して、そのあと、套路の動作の説明を毎週ちょっとづつ進めていって、およそ一年で一回り、というかんじでした。
練習の終わりには、毎回、セルフ整体法を教えてくれて、面白いです。先生の本業が整体師なのです。
生徒のほとんどが高齢者で、上達もそんなに見込めないし、まあ、太極拳の面白いところを、ざっくり体験して、健康に役立てばいいか、という方針だったのだと思います。
ですので、教室には先生以外に上手な人はいません。套路を一人で通せる人も、たぶんいません。
で、どのような方針に変えるのかといえば、レベルの底上げをするために、基本功をみっちりやる! ということでした。
今まで、S先生が前に立って、みんなでマネをするスタイルだったのが、前には、まあまあ上手な人を何人か置いて、先生は巡回して、一人ひとり指導するってことです。
生徒数は20数人いるので、一つの基本功にけっこう時間がかかりますね。10分とか、15分はかけることになります。これまで、16回ずつしかしなかったのに。
しんどかったら休憩を各自とってくださいということでしたが、私はしんどくないので、ずーっとやっておりました。
前に立つのは誰だ!?と思っていたら、古株の一人が反対されまして、「上手な人が見本になる」案は廃案となりました。
あの人、自分が前に立たされるのが嫌だったのかな? もしくは、自分じゃない人が前に立つのが嫌だったのか? しらんけど。
やっているうちにみなさん、あっちむいたり、こっち向いたり、見本を求めて、私の周りを取り囲んでおりました。笑
一路を通す練習はありましたが、二路はなし。
形の練習は、同じところをひたすら、そればっかり。
他の動作との共通点とか、用例の説明と実演がありました。
「ちょっとづつしか進まず、非効率的に見えるかもしれませんが、これが本当は、一番上達が早いんです」との説明で、私も同意です。
安田先生の教室の練習方法と、おなじようなかんじになってきました。S先生が若かりし頃に習っておられたスタイルもこれだったのでしょう。周老師や馮老師や何老師に学ばれたそうです。
ただ、生徒さんたちは、どう受け取るんかなーと気になります。みんな一応「賛成!」といってましたけど。
それにしても、なんで、突然、練習メニューを変えたのかな?
ひとつには、私と同世代の人が入ってきたということもあろうかと思います。合気道とボクシング経験があって、わりと体が動く人なのですが、周りの年寄りがよってたかって、変な指導をするので、動きが悪くなっていってました。
それで先生が、こりゃあかん、基本からみっちりやらねば、と思われたのかもしれません。
指導内容は、生徒に応じて変えておられます。他の人には、「力抜いて、ゆるめてー」といわれますが、私には「緩めないで! 勁を保って!」といわれます。
新架式の、ふわっふわっとやるところで、私、勁が抜けていたのですね。気づかんかった。日頃の自主練習では、カッチリした老架式ばっかりやっているので、勁が抜けるということはないように思ってたんですが、老架も新架も同じだったのかー。
ユラユラ、揺れすぎ! というのは、安田先生にも指摘されていることでした。
足運びは、敵に足の裏を見せないように、というのは、初めて聞く教えでありました。
なんだか刺激的になってきたぞ。
こちらの教室はこれまで、惰性でダラダラ通っているかんじだったのですけど、面白くなってきました。
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