良師を見つける方法

三年かけて良師を見つけよ、というようなことが、武術業界では言われます。

しょーもない生生に教えてもらうより、いい先生を3年かけて探して、それから学びだしたほうが、上達が早いという格言です。

しかし、これは習う方にも経験がないと、良い先生なのか、悪い先生なのか、わからないと思うのです。

きょうびは、インターネットの発達で、やたら宣伝上手で中身伴わず、という先生も増えているらしいですし。

口コミで、あの先生はいい、あの先生は悪い、というのも、たまたま、その人と先生の相性が合ってたとか、合わなかったとか、好きとか嫌いのフィルター越しの意見だったりするので、それほど信用もできません。

大会のチャンピオンが紹介してくれるのなら別でしょうけど、初心者にそんな紹介はまずこないです。

たくさんの師に学ぶ

取引先の選定でしたら、プレゼンテーションで決めたりできますけど、先生えらびにそれもできませんね。

で、私がやってきて、まあ良かったかなと思ったのは、いろいろな先生に学んだことです。

古い時代であれば、一人の先生についてしまったら、他の師からは学べない、という事もあったろうかと思いますが、現代は違います。

私が学んでいる太極拳の先生は、だんだん増えて、ただいま7人おられます。

初心者向きの先生から、上級の先生を紹介いただいたということもあったし、うちにも来んか? とスカウトされたこともありますが、たまたま知った先生に、自分から教えを請うたことが多いです。

(これは、月謝の安い太極拳だからこそ、できることかもしれません。無料で教えてくれる先生もおられますし…。社交ダンスとかバレエだと、ちょっと難しいかも。)

先生を比較するというのは、大変失礼ではありますが、この先生の教えは、すごい身になる! 上達している! と感じられる先生と、この先生の言うことは、なんだか変だなあー、というか、ヘタになるような気がする…という先生がおられるのは事実です。

自分のレベルや、段階によって、受け取り方が変化していくということもありましょうが、たとえ初心者であっても、この先生はないわ…というケースは、大きな声では言えませんが、ありえますね。

揉め事は起こしたくないので、そんなアドバイスを人にすることは、けっしてありませんけど。(だから、聞かないでください。)

あまりに教えが違う場合は疑問に思ったほうがいいかも

私の学んでいる太極拳の場合、先生のうちお二人が、第○代目の伝人であり、いわば免許皆伝のプロフェッショナル、流派は違いますが、ほぼ同じことを教えられます。(主に考え方。套路の形とかではなく。)

伝人とまではならずとも、深く、長く学んでこられた先生も、そう違うところはありません。

こっちの先生は言ってないけど、こっちの先生は言っていたという話は、よくありますが、それらは補うことにはなっても、相反するところはありません。

あ、なるほど、そういうことかーと、理解が深まります。

しかし、長年やっていても趣味の延長、昔覚えたことを、自分だけの解釈で指導しているような先生だと、伝人の先生が「やっちゃダメ」というようなことを、平気で教えていたりもするものです。

明らかにおかしい、と思えることでも、自信満々、面白楽しく教えられていたりします。

その先生しか知らない初心者の生徒は、それを信じて熱心に練習するわけで、上達ではなく、下達、まったく罪なことだなあ…と見ていて思ってしまいます。

揉め事は嫌なので、私がそれを指摘したりすることもないわけですけど。

まあ、お年寄りの生徒は、太極拳に武術的なものを求めているわけでなし、楽しみながら、適度な運動で健康になれればそれでいいのでしょうし。

そんな先生に学んでいる、年長の生徒さんは、私の動きがオカシイと言って、わざわざ親切に指摘してくれます。

おかしいのはアナタの方、と思いつつも、あら、そうですか、ありがとうございます、と受け流しております。それも、どうかなーと言う気もしますが、私は指導員でもないし、まあ、いいや。

(そんなところで習っているのは時間の無駄、という声もありますが、事情あって続けております。私の中では、もはや習っている感覚ではなく、自主練習の場になってますけど。)

間違った指導法がまかり通っている場合も

ただし、この先生とこの先生は同じことを言っている、多数の意見だから正しいのかと言うと、そうでもないこともあるので、要注意です。

結構な多くの先生が言っていることが、実は伝言ゲームみたいに間違って伝えられて、広まっている内容だった、ということも、ありえます。

ウェブ検索しても、同じことが載ってたりして、何が正しくて何が間違っているのか判断するのは、なかなかに難しいです。

特に太極拳や、中国武術の世界は、怪しい情報が飛び交っているような気がします。(このごろは、正統派がユーチューブなどで情報発信しているケースも増えてきているような気もしますが。)

良師は自分の体で判断する

良い先生なのかどうかわからない場合でも、多くの先生から、たくさん学び、自分の体で検証し、套路も推手もたくさん練習しているうちに、これはどうもおかしいとか、これはしっくり来る! とか感じられてくるようになります。

その感覚が、正しいのか間違っているのか、というのは、これはもう時間をかけるしかないような。

先生の教えも、スーッと入ってきたり、または、赤信号が点滅したりしてくるようになるとおもうのですが、私がこういう感覚が持てるようになったのは、ここ最近です。

太極拳を再び習うようになってから、4年ほどしてからですね。

ただ、私の場合は、武道は小学生のときから学んでいるし、少林寺拳法も段持ちだし、太極拳を一番最初に学んだのは、20歳くらいの時、太極拳最高峰の陳正雷老師の講習会でしたから、ある程度、見極められる感性が、じんわりとでも染み込んでいた可能性はあります。

まったくの初心者の人が習い始める場合は、なかなか同じようにはいかないかも。

最初は、いい先生なんだか悪い先生なのかわからなくとも、とりあえず通いやすい教室や先生に教えてもらい、だんだんと見聞を広め、大会やら公園やらの集まりで、ご縁があればのってみて、評判の先生があれば教えを請いに行き、そんなことを繰り返しているうちに、良師が見つかるんじゃないかと思います。

乗り換えておさらばした先生には失礼な気もしますけど、感謝しつつも、ステップアップしていけばいいのではないでしょうか。

この先生じゃダメだ、と思ったとしても、そう思えるまでに、きっとなにか影響を頂いているはずですから。

注意点としては、あちこち学ぶにしても、太極拳なら太極拳だけに絞ったほうがいいと思います。

こういう動きをしていると、きっと、他流派のナニナニ式太極拳とか、形意拳とか少林拳とかにも縁ができると思うのですが、あれもこれもと欲張ると、何がなんだかわからなくなってくると思います。

これだ! という感覚をつかめるまでは一つに絞るのがおすすめです。その後でしたら、研究のために学んでみるのもアリかとは思いますが。

私自身も、それで回り道したなあーと思うところはありますので…。

 

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