太極拳の安田先生が、なにげに套路をやっておられる時、ときどき、飛んでいるのを見ます。
擦脚や擺脚で脚を上げる時に、体も一緒に浮いているのです。
教わる時に、「ここで飛べ!」みたいなことは言われたことがありませんので、あれはきっと達人用のスペシャルな套路に違いない。上手になったら、そのうち教えてくれるんかなー、くらいに思っておりました。
ところが、違っていたのです。
私も自宅の近所で、数人の方に太極拳を教えるようになって、はや2年くらい。
まだ誰も套路を覚えてくれておりませんので、あいかわらず、解説付きの超スローモーションで、分解説明しながら、ぼちぼちやっております。
スローなレッスンをみっちりして、解散したあと、自分の練習用に普通のスピードで、だらっと通してみようと、体が動きたいように動かしていたら、あらっ!
私も飛んでおりました。
擺脚や旋風脚のところで、足の荷重が抜けて、体が浮きます。
これかあ!
特別な套路じゃなくって、普通の套路をまじめに続けていたら、自然とこうなるのでありました。
感覚としましては、纏絲の力で足を振り回したら、伸びようとした絲が丹田に纏わりついて、引っ張り上げて、無重力になるというか、そんなかんじです。
跳ぶ時だけでなく、全体を通して、体が軽く動くようになった気がします。
伏虎からの起き上がりなんかも、全然しんどくないし。
またひとつ、成長の螺旋を一回り登ったような気がします。
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