映画「ドリームホース」感想

娘が通っている乗馬クラブに映画「ドリームホース」のポスターがあったので、「字幕の映画なんて嫌だ嫌だ」とごねる娘を説き伏せて、観に行きました。

映画は、イギリスのウェールズという農村に住んで、情熱もなくなり、つまんない毎日を過ごしていた夫婦が、素人でも馬主になれると知り、やっぱりつまんない人生で、やさぐれていた村の老人達にも出資を募り、組合を作って、競走馬の生産者になるというお話。

実話だそうです。映画には、実話の本人も出演されているそうで。

ストーリーから推察するに、この夫婦は、私と同年代だと思います。17歳で出産したということなので、私とは人生のリズムが違っていると思いますが。

実話というには、あまりにドラマチックで、泣きながら映画鑑賞しました。

購入した牝馬は、出産と同時に死亡。仔馬は村のみんなで育てて、調教センターにごり押しして入れてもらい、優秀な競争馬になっていくんですが、大きなレースで命に係わる負傷。

復帰できるかどうかわからない怪我に高額な治療費をかけるか、安楽死か。選択を迫られます。

なにしろオーナーは個人でなく組合ですから、揉めるんです。

私も、とある組合で委員長をしていて、常日頃もめてます。

団体を導くのに必要なのは、屁理屈ではなくて、情熱と思いやりだなあと、切に感じました。

お馬さんは、手術とリハビリで奇跡の復帰。大団円に…というストーリーでありました。

競馬ファンはどう感じるか知りませんが、お馬さん好きには涙なしには見れない映画だと思います。

おすすめです!

いやー映画って本当にいいものですね! さよなら、さよなら、さよなら。

ところで、ひとつ不満があるとしたら、騎手に全然スポットライトが当たってなかったことですね。

トレーナーは重要人物として描かれているのですが、騎手は、いちどもセリフなし。というか、頭が画面の上で切れていることが多くて、この人、顔出しNGなん? みたいなかんじなのです。

復帰のためのリハビリ、騎手も相当に頑張ったんとちゃうん? と思うのですが、あちらでは騎手の位置づけが日本とは違うのかも。

日本では、オグリキャップといえば武豊、武豊といえばオグリキャップ、みたいなかんじですが、むこうでは、馬と馬主には注目しても、騎手はしらん、みたいなかんじなんでしょうかねえ。

航自のF15は大好きで、ポスターやらカレンダーやら貼っているけど、パイロットは誰か知らん、みたいな。

騎手と馬の友情まで描いたら、映画のドラマ性が複雑になりすぎるとして、あえて触れなかったのかもしれませんけど、そこんとこも、知りたいなあーと思ったりしたのです。

ま、ちょっとだけあります。

復帰後一発目のレース前に、騎手がひざまづいて、お馬さんの足になにか巻いてあげるみたいな一瞬のシーンがありますので、そこは見逃すな! ってかんじです。

 

 

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