娘の通う小学校で、大学入試改革についての講演がありました。
(講師は関西学院大学の尾木義久先生)
小学生の親にむけて、大学入試の話って、早すぎるのと違うのん? と思ったのですけど、いやいや、そうではなかったのです。
講演を聞いて、あらためて知ったことをまとめてみました。
目次
教育指導要領改定
大学入試がどうのこうのという前に、小学校、中学校、高校の教育指導要領が変わるのです。
これからの時代、AI(人工知能)の発達により、人間様の仕事が、どんどん機械に取って代わられていきます。
それに、移民の問題やら、環境問題、産業構造の変容、大災害、戦争などなどなどなど、今の子供達は、どういう社会を生きていくのか、私ら年寄りには、さっぱりわかりません。
未知の世界がやってきます。
これまでのように、お勉強ができていれば、いい! という時代は終わりまして、これからは、自力で運命を切り開き、未知の社会の荒波を泳いでいかねばならぬ時代になります。
子どもたちに求められるのは、単なる記憶力の良さじゃなくて、どう生きていくのか、どうやって社会貢献していくのかという目的意識と、自分で考え、判断し、表現できる能力、探求していけるガッツ、などなど、そんなものです。
(上のような一夜漬けガリ勉スタイルでは、通用しなくなるというかんじですね。)
理系だ、文系だ、などという分類も、これからの社会は意味をなさなくなり、必要な知識や技能はなんでも身につけなばなりません。とりあえず英語は、読み書き、聞く、話す、はできねばならぬ。
高校までの教育は、そういうことに重点が置かれるようになります。
大学も変わる
これまでの試験のように、教科書をどれだけ覚えているかという、量では判定できなくなります。
また、三択で正解はどれ? という問題ではなく、思ってることを表現しなさいという教育になっていきますので、大学入試のあり方も変わらざるを得なくなります。
大学入試が変わるから、受験対策が変わるんじゃなくて、教育が変わるから、入試のやり方も変わるってわけです。これを逆に捉えたら、トンチンカンなことになりますね。
センター試験での成績順に、上から、東大、京大、阪大…というような振り分け方は、なくなります。
大学は、探求するための機関です。私は、将来、どう生きたい、こんなふうに社会貢献したい、そのためには大学でどういう探求をしたいのです、じゃあ、どこそこ大学の何学部の、何学科の、どの研究室がいいね、というふうに、進路を決めていくようになります。
大学側も、うちの特色はこんなのだ、こんな目的を持った子が来てほしい、という希望ができてきますので、一律のペーパーテストより、事前の調査書や、面接内容が重視されるようになります。生徒がこれまで何をやっていたのかという事実、何を考えているのかが見られます。
いうなれば、進学は、就職活動みたいなかんじに変わっていくわけですね。
ペーパーテストが100点満点でも、目的や希望に合わねば、あなたは我が校とマッチしない、ということになります。
ペーパーテストの成績がイマイチでも、こいつは我が校の目指すところにピッタリ、是非入ってほしい、という子は、採用!じゃなかった、合格ということになります。
そうなってくると、試験の採点基準が不明瞭、不正だ、差別だ、なんていうような批判は、無意味になってきますね。
親の役割
親の役割は重要になってきますねー。
勉強しなさい! テストで良い点取りなさい! 進学塾に通いなさい! といってりゃいい、という時代ではなくなってきます。
夜食を作って、お部屋に持っていくというのでもないですね。
子供が自分から、興味を持って、探求できるような環境づくりをしていかねばならないです。
学校以外の、世の中のことを、広く見せて触れさせるのは、学校だけだとなかなか難しいと思いますので、親も頑張らねば。
私はわりとその点、私自身が机上の勉強より、いろいろ触れてみるのが好きでした。子供にもいろいろな体験をさせてあげたいと思っていました。
今は、わりと自由な時間があり、子供を連れてあっちこっち行ってますから、ちょうど、これからの教育方針に合っているんじゃないかなあと思います。
大学入試改定の懸念
一般的ペーパーテストより、特別選考や推薦が多くなってくると、不利になる子が出てくるのではないかという話です。高校をドロップ・アウトして、高卒認定を受けて大学入試に挑戦しようかって子です。
これまでの入試は、いちど道を外れた子どもたちにとって、再挑戦のチャンスでもあったのですが、推薦・面接重視となると、不利になるかもという懸念があります。
まあ、しょうがないですね。
コメント
こんにちは。
偶然タイトルを見かけたものですから、拝読させていただきました。
拙い講演でありましたが、参考になったのであれば幸甚です。
尾木先生、コメントありがとうございます。
まさかご本人がご覧になるとは思っておりませんでした。(汗)
講演内容を、はしょってまとめただけの内容ですので、恥ずかしい限りです。
うまく書けませんでしたが、私なりに教育について考え方が変わりましたので、今後、より良い子育てができるような気がしております。
ありがとうございました!
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