太極拳纏絲輪ゴム理論

公園で、推手を教えて頂戴と言ってこられたオバサマが、どうもグニャッと萎えて掤勁がないので、纏絲の説明をしていました。

オバサマに分かりやすいようにと、口から出まかせに出てきたのが、「輪ゴム理論」です。

骨に筋肉が螺旋状に巻き付いており、それを効率よく働かせて出てくるのが纏絲の勁です。

昔の人は、「蚕の糸を巻き取るように」と表現されたわけで、私もそういう感じで説明してきましたが、話しながら「輪ゴムが巻き付いて引っ張り合っている」といったほうが、なんだかしっくりくるなあと思ったのです。

現代人には蚕の糸より輪ゴムのほうが親しみやすいですね。

その輪ゴムが、びよーんとだらしなく伸びきっているわけでもなく、切れるほどに捻じれるわけでもなく、程よくまんべんなく張っている「満ち足りた力」が、太極拳の「勁」ですよ、と説明しました。

掤勁を説明するための、イメージや喩えは、いろいろありますけど、輪ゴムというのは聞いたことがなかったなあ。自分で言っといてなんですが。

でも、オバサマには効果があったようで、体に満ち足りた力が発生して、劇的に上手になられました。

輪ゴム理論、なかなか良いのでは! と自画自賛しております。

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