功夫のレベルの話

先日、上手だと思っていた太極拳の先輩方が、下手くそに思えてきたなどという、失礼極まりない発言をしてしまい、誠に申し訳ないと思っておりますが、すみません、雲の上の人たちと思っていた、指導者、先生方の実力も見えてきたような気がして、失礼の上塗りのようで誠に誠に申し訳ないと思うのですが、今の時点で感じていることを正直に記録しておこうと思います。

実力が見えてきたと言っても、自分の実力のほうが上、すでに見切った、勝った! お前はすでに死んでいる、という意味じゃありません。

私のお粗末な実力では、まだまだ及ばないということは十分に理解していると、お断りした上で、見えてきたという話です。

これまでは、何が何だか分からない内に崩され、投げられ、そのメカニズムがよくわからないという感じでしたが、ようやく、何がなんだか、見えてきました。崩される、投げられる前に、予測がつくようになりました。

勁の濃淡は、あんがい一定じゃなくて、隙間みたいなものがあると、感じるようになってきました。

功夫の蓄積が濃密でも、意外と化勁はパーフェクトじゃないと、感じるようになりました。

擒拿は、無効化できるとわかりました。

否応なしに投げられていたのが、あえて投げられておこうという、余裕が出てきました。

巷で実力ある名人と言われている先生方も、まあ、人間だな、という気がしてきました。

そして、20年頑張っておれば、追い抜けるような気がしてきました。誠に不遜だとは思っております。

これは、高齢の先生方が、20年先まで現役バリバリだとは、考えづらいからです。そして、若手に実力者は、近所に見当たらないからです。

ただ、私が普段接しているローカルな範囲での話です。狭い世界での話です。他の地域の達人は知りません。

それに、やはり、伝人の先生方は、レベルが格段に違っていて、まだまだ私の理解の及ばない世界です。

伝人レベルの先生が相手だと、やはり何がなんだかわからないまま、浮かされ、飛ばされ、地面にへばりつかされます。

太極拳の世界は、本当に奥が深いですね。まだまだまだまだ精進です。

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