「禁断の中国史」百田尚樹の感想

ユーチューブの百田尚樹チャンネルをうっかり見てしまったら、百田グループに強制加入ということで、私も百田グループの一員です。

百田先生と私は、ヘアスタイルが似ておりますので、親近感を感じております。百田先生の喋り口調が、私の周辺の人々と同じような感じなのも、親近感です。

その百田先生の最新著「禁断の中国史」を発売日に買いまして、読ませていただきました。発売三日で、もう重版決定だそうですね。すごい人気。

テレビや新聞などのマスメディアでは、一切触れられないという禁断の書ですが、それでこの売れ行き、いかに人々が、中国に対して関心、警戒心、恐怖感を持っているかの表れでありましょう。

日本人の9割が知らない!という内容だと語られておりましたが、私はだいたい知っておりました。

例の最高に残虐な刑罰は、この本で初めて知って、「ゲ~~」となりましたけど。

概ね知っていたというのは、私は大学で中国語学科に在籍しておりまして、また、子供の頃から中国武術大好きで、いろいろな情報に触れてきたからです。

支那では食人は普通だった、みたいな話は、大学生の時から知っておりました。魯迅の狂人日記なんて、食人の話ですし。

建前的には、精神障害の人が、人を喰うという妄想に取り憑かれているという話だといいますけど、あれはそのまま読むんだ、と習った記憶があります。

吉田茂が「人を食っとる」とジョークで言ってたのとは違うのです。

中古車販売業に携わっていた頃は、ニュージーランド人、中東のバイヤー、ロシア人など色々な外国人バイヤーと接してきましたけど、中国人のビジネス感覚は、ちょっと違うなあとも感じてました。裏をかくというか、正攻法じゃないのです。

中国からのお客様に、商売人の仁義にもとる提案をされたことがありまして、上司に「こんな事言われましたけど、アリですか?」と相談したところ、「ナシや!」と即答され、トラップに引っかからずに済んだ次第です。

支那文化を調べれば調べるほどに、えげつない習慣、思想、制度などがわかってきます。

武術にしても、日本の武士道と支那武術では思想が違います。やはり基本は「兵は詭道なり」なのです。

支那武術の思想や技術を学びながらも、精神は武士道であろうと、私は考えております。

さて、本の感想ですけど、お子様向きではありませんね。子供の情操教育には悪影響を与えると思います。

百田先生のコミカルな文章は、さらさらっと読めてしまいますが、えげつない内容ばかりです。まあ、科挙制度のところくらいですかね? アホやなーと笑っていられるのは。あとは、ゲゲ~となります。

それでも、いちおうセーブされているところもあって、これ以上は、自己責任で調べてみてね、というところもありました。

通州事件の詳細なことなどは、この本には書かれていませんでしたが、ネットで、当時の現場に居合わせた人の手記や、軍のレポートなど調べることができます。

私は以前に読んだことがあって、やはりゲゲーと吐き気をもよおしました。

三国志や水滸伝に憧れを持っていた人は、幻滅感を味わうことになるかもしれません。

劉邦と項羽のお話、ビッグコミックで連載中ですが、あのヒーロー像ではないです。

日中国交正常化で武術交流などしていた時代、中国では何が起こっていたか?

文化大革命とは何だったのか?

私は大学生の時、中国から逃げてきた、おばあさんの先生から、毛沢東と文化大革命の悪口をさんざん聞かされましたけど、難解な北京訛に私のヒアリング能力が追いつかなくて、よくわかっていませんでした。

ただ、ひどすぎる!という、怒りと悲しみの感情だけは伝わってきました。

「禁断の中国史」を読めば、文化大革命とは何だったのか、ということも、さらっとわかります。

多くの日本人が思い浮かべる、悠久で壮大なロマンある喜多郎のシルクロードのイメージと、本当の支那の歴史、中華人民共和国の史実はぜんぜん違うんだということを知るための、入門書みたいな感じですね。

この本を読んで、さらに支那を深掘りしていけば、日本人と日本国は、どうあるべきか?

聖徳太子がいかに偉かったかが、わかるんじゃないかと思います。(この本に聖徳太子は出てきませんが)

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