ボヘミアン・ラプソディ(映画)の感想

音楽・美術・芸術・映画

映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見ました。

私は特にクイーン、フレディ・マーキュリーのファンということもないのですけど、FMラジオ大好き少年だった高校生大学生の頃、よくクイーンの曲は耳にして、馴染んでおりました。

しかし、ラジオでしか知らなかったもんで、フレディマーキュリーの視覚的なイメージといえば、江口寿史のマンガに出てくる、ヒゲでタイツのおカマのお兄さんでした。これはまた、私にとって元祖ホモのイメージでもあります。(石橋貴明の保毛尾田保毛男とどっちが先だったのだろ?)

この度、映画を見る前にユーチューブで古いプロモーションビデオの映像などを見まして、髭のない頃があったのだなと、驚いた次第です。紅顔の美少年が、オッサンになって髭を生やしてパンツ一丁でマイクスタンド振り回して踊り狂うようになったのですね。

その変化にはどういう動機があったのか、そこらへん、映画では描かれております。(映画ではパンツ一丁のシーンはありませんが)

目次

ボヘミアン・ラプソディ 見どころ

映画の冒頭では、20世紀最大のチャリティーコンサート、ライブエイドのステージに楽屋から上がっていくフレディをカメラが後ろから追いかけていきます。

ステージにあがるとパッと視界がひらけて、もう地平線の果てまでというほどギッチリ詰まっている観客が雄叫びをあげているのが見えるのです。これはなかなかいきなり、鳥肌が立つようなシーンでした。

名曲ボヘミアン・ラプソディが作られた過程はとても刺激的でした。クイーンはジャンル問わず!ということで、オペラをロックでやってみるというアグレッシブなチャレンジだったのですね。できあがった当初は、長すぎるとか、わけわからんとか不評だったらしいです。

私が涙が出たシーンは、日本公演で、観客が「Love of My Life」を大合唱するシーンです。東洋の異国の観客に言葉が通じるのか不安に思っていたフレディが、あまりの驚きに、しばし無言で立ち尽くすのです。

クイーンって、ヨーロッパで酷評を浴びて苦戦していた時、日本で大ヒットしたそうで、そのためメンバーは皆とても親日ということ。これは映画では詳しくは描かれてませんがウィキペディアで知りました。日本語の歌詞が入っている曲もあるのですね。(「手を取り合って」)

詳しく描かれていないといえば、ゲイへの道に進んで、晩年はエイズになった過程です。エイズは誰に移されたとかは語られません。女装に興味があったと匂わせるエピソードは最初の方にありましたけど。

死ぬまでフレディのお友達になるヒゲの男性ジムハットンは、フレディが電話帳を頼りに探し出すのですけど、そのあたり、ん?なんで?という感じで、あまりよくわかりませんでした。ゲイの人には共感できるのでしょうか?

フレディ・マーキュリーの恋人

私が共感したといえば、結婚の約束までしていた元カノが新しい恋人とステージを見に来てくれて、終演後の楽屋に挨拶に来るというシーン。しかも彼女はすでに妊娠中。

祝福しつつも、二人を見送った後で、目をウルウルさせるヒゲのフレディマーキュリー 。これは感情移入できて泣けました。

というのも、私も似た経験があるのです。私の場合は場末のバーで週末にヘタクソなギターを弾いていただけですが、あるとき元カノが婚約者と来てくれました。

その時は私との恋人の関係はなくなっていて、なんだか気のおけないお友達状態になっておりました。とはいえ、感情は揺れましたです。それでも、二人に楽しんでもらおうと思って、一生懸命がんばりました。

「男と女」(フランス映画のシャバダバダというやつ)を弾いたような気がします。ハワイの結婚の歌も弾いたかな? 思い出すと悲しいです。

ちなみにフレディが恋人と別れたのは自分がバイセクシュアルだと告白したからですが、私は単にライバルに負けただけです。しかもライバルというのは、ライブに一緒に来た婚約者じゃなくて、別の男です。まったく、女はたくましいです。

クイーンの名曲

映画の見どころは多々ありますが、なんといっても、音楽が良いですね。やはり映画館で見るとサウンドの迫力が違います。アイフォーンの小さな画面で、モノラル音声を聞いているのとはえらい違いです。もう、音だけで泣けます。

こういう音楽の映画は、全身でどっぷり、世界に浸りたいものだと思います。

タイトルの「ボヘミアン・ラプソディ」のほか、ウイウィルロックユー、ウィアーザ・チャンピオン、Another One Bites the Dustなどなど多くの名曲が出てきます。

私は、クイーンの曲は有名どころは知ってましたが、映画を見て、他にもいろいろ、知らなかった曲も聞いてみたくなりました。家では、せめてヘッドフォンをつけて、ステレオで聴きたいと思います。

ちなみに小学一年生のうちの娘は、ボヘミアンラプソディーとウィウィルロックユーを、怪しげな英語で歌えます。(インターナショナルの保育園に行っていたので、発音がそれっぽいです。笑)

曲が始まったら大声で一緒に歌い出しそうなので、映画館に連れて行く度胸はないですけど。

「なんで男同士でチューしてるの??」と聞かれても、説明に困りますし・・・

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