うちの小学校1年生の娘が、目医者さんに置いてあった本を読んで、ほしいというもんで、通販で買いました。
贅沢品禁止の我が家も、本は極力、手に入れるようにしております。図書館で借りることもありますが、いろいろ書き込みするような本は、買いますね。
(アマゾンの1円中古本だったりもしますけど。)
目次
あなたが守る あなたの心・あなたのからだ
本のタイトルが、「あなたが守るあなたの心・あなたのからだ」という本でありました。
>>あなたが守る あなたの心・あなたのからだ /森田ゆり(著者),平野恵理子(その他) 【中古】
メンタルヘルスや生活習慣病予防の本かいな?と思ったら、違ってまして、いじめ、誘拐、性的虐待から自分を守りましょう、という内容でありました。
子供向きなんで、易しく書かれてはおりますが、ちょっと、これ、どやねん、と私はたいへん、違和感を持ちました。
友達からカツアゲにあったらどうするとか、誘拐されそうになったらどうするとか、親戚のおじさんからスケベなことされたらどうするとか、子供が読んだら人間不信になりそうな内容なのです。
そして、「権利」という言葉が、繰り返し繰り返し出てきます。
子供には、自由と安心と自信の権利があって、奪われてはいけないと書かれて、それはそうだろうとは思うのですが、やたら権利権利とうざいのです。
こら、赤信号渡ったらあかんで!と注意したチビッコに、「僕には自由の権利がある!」とか口答えされたら、はたいたろか、と思いますね。
カツアゲしてくる不良に、権利を主張しても、あんまり効力はないだろうし…
どうやらこの本は、CAPプログラムをベースに書かれているらしかったのです。
CAPプログラムというのは、Child Assault Preventionの略。
「子どもへの暴力防止」の頭文字を並べたもので、いじめ・虐待・体罰・誘拐・痴漢・性暴力などから自分の心とからだを守る予防教育プログラムということです。日本発祥ではなく海外から来たものですね。
どうりで、なんだか日本人の感性とは違うなあと感じたわけです。こういうのって、アメリカの歪な社会に必要不可欠な教育なのでありましょう。
日本も、そういう暴力に用心しないと安全に暮らしていけない社会になっているのかもしれませんけど、なんだかなあ。
まずそれより、倫理教育が先だよなあと感じた次第です。
倫理観のない輩が増えて、悠長なことは言ってられないとしたら、悲しいことであります。
CAPプログラムは現実的?
私は、CAPプログラムを学んだわけではなく、子ども向けの本を読んだだけなんで、評価することはできませんが、変だなあと思ったことを書いておきます。
例としてカツアゲにあったときとして、「安心、自信、自由の権利をとりあげようとしたので、こういうときは怒っていい。」と説明されております。
誘拐されそうになったり、痴漢されそうになったりしたときも、「安心、自信、自由の権利がうばわれる。」という風に書かれてまして、それはそうなんでしょうけど、そんな回りくどい考え方、子供に教えてどうしようっての、理屈っぽい考え方になるだけじゃなかろうかと思ったのです。
対処法はなんだか、無理っぽいこと、書いてますし。
危険な目に合いそうな場合の対処法は、それはそれで別に教える必要はあると思いますが、権利がどうのこうの考えるより、野生の勘といいますか、本能的に、嫌だ!と感じる感性、反射神経を鍛えるトレーニングをするほうがいいんじゃないかと思った次第です。
そんなトレーニング、どこでするんだって聞かれると困ってしまいますが。
変に権利意識を植え付けてしまうと、考え方のベースが全部それになってしまいそうで、私は嫌な感じがした次第です。
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