どうやら、百舌鳥古市古墳群が世界遺産に登録されそうな流れです。
御陵通を通っていたら、テレビが取材に来ているのを、みかけました。
地元堺市民は歓喜! ということで、私も地元民なので、コラム的に色々書いてみようと思います。
(写真はイタスケ古墳)
目次
百舌鳥古墳群は観光名所になるか
まずは、いままで世界遺産登録に頑張っておられた竹山市長、このハレの日に表に立てず残念でした。草葉の陰で喜んでおられるか、悔しがっておられるかわかりませんけど、念願かなってよかったですね!
いろいろあったみたいですが、くじけず残りの人生、頑張ってください。
さて、堺市では、ちょっと前から、もう世界遺産が決まっていたかのように、仁徳天皇陵の周辺は、整備が進んでおります。
大仙公園も新しいきれいなトイレなど作られましたし、駐車場もきれいになりましたし、百舌鳥駅前のゴチャゴチャとしたところは、立ち退きも進んでおります。
小さいお土産屋さんもできておりますね。市民会館も近代的なホールに生まれ変わりました。
仁徳陵の周辺の小さい古墳も、ずいぶんこざっぱりと散髪(伐採)されたりして、観光に耐えうる外観になってきております。
たしかに、街が綺麗になっております。
ただ、古墳が観光名所になるかといえば、わたしの感覚では、まだまだだよねえ、というかんじがします。
古墳は、同じお墓でもエジプトのピラミッドとちがって、中に入ったりできませんし、そもそも全体像が見えません。ぐるりと周囲をマラソンしたり自転車で走ったりすれば、その巨大さを実感できると思いますが、それ、面白いかなあ、という気もします。
私の子供の頃は、セキュリティは甘くて、わらび採りとかで入っておりましたが、基本的に宮内庁管轄の禁足地です。天皇のお墓です。お参りするところです。
観光客は増えるか?
世界文化遺産と認められるのは、結構なことだと思いますが、観光客がわんさか押し寄せるかといえば、どうだろう? という気はします。
堺市には、古墳メインで観光にくるというより、京都や奈良に観光にくるのに、関空ルートで来日したので、ついでによってみよか、という流れになるような気もします。
もしくは、カジノのついでに、というかんじかも。
観光地になることのメリットとデメリット
私は、観光地になって賑わってほしいとは、それほど思っていないです。
不動産賃貸業を営んでおりますもので、住人は増えて欲しいと思ってますが、お行儀の悪い外国人観光客があふれかえって、夜通し騒いだり、ゴミだらけにするのは、やめて欲しいと思っております。
歴史マニアとか、古代遺跡マニアとか、バックパッカーの学生とか、新婚旅行とかで旅行に来てくれるのは、ちょっと案内でもしたろか、という気になりますが、ぞろぞろとツアーでやってきて、嘘八百のガイドが捏造の歴史を教えるとか、お濠に飛び込んで泳ぐとか、鯉におにぎりを投げ込んだりしないかなと、心配です。
そのくらいならまだ可愛いですが、夜中に侵入して、火をつけるとか、ペンキで塗りたくるとか、これまでの神社仏閣の被害を鑑みるに、ありえそうではないですか!
そうなると、警備員やら監視カメラやらでものものしくなって、いままでのノンベンダラリとした雰囲気が変わってしまうのではないかという気もするのです。
古墳は仁徳陵だけじゃなくて、100基近くあるのですから、全部警戒するのって、無理でしょうけど。
観光地になるメリットと言えば、経済的に潤うということでしょうが、さて、堺市は潤いますでしょうか。
仁徳陵横の喫茶店「いろは」は潤うと思いますけど、あそこの喫茶店、わりと、値段が高いんですけど、暇なマダムがのんびりしているイメージがありまして、観光客でごった返す、という路線に変わったら、雰囲気変わりますね。
警備員とか、掃除の人とか、雇用は増えるかもしれませんね。
古墳群を上から見下ろすために、観覧飛行のセスナやヘリコプターが飛ぶとなったら、うるさくなるだろうし、事故も心配。
堺では、以前、線路の上にヘリコプターが落ちたことがあって、なかなか大騒ぎでした。
大仙公園も、桜の季節や、イベントがある時はけっこうごった返しますが、普段は静かです。太極拳とかやってます。一年中、ごった返すのは、ちょっとなあ、という気もします。
仁徳陵はじめ、古墳の中は、おおむね原生林ですから、野鳥の楽園になっております。(原生林の古墳と、植樹した古墳があるらしいです。)
車通りをハズレた面にいきますと、鳥の声がよく聞こえます。ジャングル?と思えるほど聞こえるときもあります。空気もきれいです。霊験あらたかなんです。
こういった雰囲気も含めて、世界遺産の価値じゃないかと思うので、この雰囲気は壊れないよう、願いたいです。
でも、散歩道とか、とっても整備されて、こりゃよかったです。
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