また新しい練習方法を思いつきました。
これまでにも、ペットボトルとか、目隠しでとか、砂場でとか、新しい練習方法をいろいろ思いついてきましたが、正式に伝承されている方法というわけではなく、単に、私が師の教えをヒントに、思いついただけのことですので、間違っていたらご容赦ください。
ただ、いまのところ、自分でも「とんでもない勘違いだった!」というのはありませんので、まあまあ、使えるんじゃないかと思うのですけど。
今回の思いつきは、カクカクと、太極拳の套路をやってみるということです。
普通に行われるように、丸く、円を描くように、よどみなく、流れるように套路をするのではなく、カクカクと直線的に、一つひとつの動作で止まって、ぶつ切りに、ロボットみたいに動いてみようということです。
人前で表演するときや、教室の練習で、こんな動きをしたら、馬鹿じゃなかろうかと思われかねませんので、一人でこっそりやるのが良いと思います。
さて、太極拳の動作の基本は、四角です。水平方向の動きと、垂直の動きの、四正です。上下左右とか、上下前後の動きですね。
斜め45度の四隅の動作が加わり、これで八卦。
八角形の角が磨かれて、円になります。だから円の中に方がある、というふうに、私は教わりました。
しかし、教室とかで多くの人の套路を見ていると、円の中に方がない人が多いように思うのです。
推手をせず套路ばっかりやっているうちに、四正を忘れてしまったのか、それとも最初から知らないのか?
ただ、丸く手を回そうとするばかりで、四正がない、ポンリージーアンがない、これでは、武術じゃないモノマネ太極拳です。
四正を思い出すため、しっかり理解するために、いったん丸い動作はおいておいて、垂直水平の動きを極端に表してみてはどうだろうと思ったのです。
手は上下に垂直移動するだけ。前後左右の水平移動は、虚実の体重移動によるものか、45度の方向転換によるものかだけ。付け加えるなら開合によるものだけ。
斜め移動はしません。タテの動きをしてから、ヨコの動きをする、方向転換してから、体重移動するなど、ブツ切りでカクカクと動くようにします。
カクカクを心がけて動こうとすると、はて? この動作は、タテヨコに分解すると、どうなるんだ? どういう順番だった? という疑問が出てきます。なんとなく丸く動いていたのが、どういうつもりで動いていたのか、わからなくなります。
ハタと悩み、推手ならどう動く?とか、先生はどう動いてた?とか、脳みそが働きます。
聞いたり調べたり実験したりして、理解が深まります。
そして、あらためて普通に円の動きで套路練習をすれば、以前とは別物になっていくはずです。
私は、套路の細かいところまで、気を使うようになりました。進化です。
ただし、この練習ばっかりやって、カクカクした動きが習慣になるのもよろしくないような気もしますので、たまにやってみるというくらいがいいんじゃないかと思います。
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