マンション自治会の太極拳教室で、3人のおばさま方と練習しておりました。
立ち方、歩き方、推手と、套路は最初の単鞭までをひたすら、これをもう2年くらいやってますが、本日は、掩手肱拳を練習しました。
発勁で打つなんてのは、まだまだ先の話ですので、掩手肱拳で打ったところの決めポーズ、定式の形を整えてもらいました。
皆様、ヨレヨレしてうまく立てていませんので、突き出している右拳に、私が自分のお腹を当てまして、実際に打って当たっている感覚を体験してもらいました。
拳に圧力を感じるというより、体全体の勁が整っているか、整っていないかを実感してもらう意図での実験です。
虚霊頂勁、含胸塌腰、虚実分明などの太極拳の要求を満たせていないと、私がお腹を前に出せば、打っている方が崩れてしまいます。
崩されまいと、後ろ脚を踏ん張ると、ますます立っておれません。
それで、後ろ脚である右足を上げてもらって、左足だけで片足立ちになってもらいました。掩手肱拳片足バージョンです。
すると! 結構しっかり立てて、打てているのです。
おお? できてる!
あんまり期待してなかったので、私も驚きました。これまで散々立ったり歩いたり、片足立ちの練習をしてきた成果が出ましたね。
「両足より、片足の方がちゃんとできる、不思議!」と、皆さまビックリしてましたので、「これが地球の力を借りるってことですよ。」と、答えました。
なにげに口から出てきたのですけど、自分で、あーなるほど、そうだなあと納得しました。
両足立ちだと、自分の力で何とか踏ん張って、頑張ろうとしてしまいます。自分の体の中で、力の調整をしようとして、かえって虚実のバランスが、グチャグチャになります。
しかし、片足立ちだと、踏ん張りようがありません。虚実は完全に分かれます。
地球の引力や、相手の力に合わせないとしかたがない、ということになります。すなわち、地球の力、相手の力を借ります。
この感覚がわかれば、両足が地面についていても、片足立ちと同じように立てます。
無駄な踏ん張りや、不必要な捻じりもなくなり、足腰を傷めるような負担もなくなります。
套路も推手も上手になります。
やっぱり、站樁功や歩法練習などの基本が重要だなあと思ったのでした。
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