インターナショナルキンダーガーデン(英語保育園)って、どんなものなのか、赤ちゃんのいるパパ・ママには関心のある方もおられると思います。
うちの娘がインターナショナルの幼稚園に通っておりますので、知っている範囲ではありますが、お話いたしましょう。
目次
インターナショナル・キンダーガーデンとは
私の娘が、インターナショナルの幼稚園というか保育園というか、幼保園ともいうんですけど、入園したのは、2歳の途中からです。
定員割れだったためか、途中入園OKでした。
現在は年長さんです。Kinder(キンダー)クラスと呼ばれています。年中さんは、Young-Kinder Classで、年少さんは、Pre-Kinder Classです。
1才児クラス、2才児クラスもあります。
インターナショナルスクールには、幼稚部から小中高とつづいているところもあるようですが、娘が入ったのは就学前の幼児だけが対象のところです。
だいたい一学年10名くらいで、各クラス、担任の先生が二人、ひとりは日本人の先生、もうひとりはネイティブスピーカーの先生です。
アメリカ・イギリスとは限らず、カナダやオーストラリア出身の先生もおられます。欧米系の、見るからに「外人!」という感じの先生が多いです。
娘がインターナショナルに入園したきっかけは、たまたま家の近所だったからです。将来は海外赴任が決定しているとか、妻がインド人だとか、特別な理由があったわけじゃありません。
面白半分というところですね。
見学させてもらいにいったら、娘が自分でイスを抱えて、ひょこひょこと最前列の先生の目の前に座ったので、そのまま授業の体験をさせてもらいました。
他にも公立の幼稚園など何箇所か見学に行きましたが、本人が「えいごのようちえんにいくっ!」といいましたもので、その英語保育園に入園することにしたという経緯です。
インターナショナル保育園の費用
月謝というか学費というか授業料は、高いです。私立だし認可外ですから。
娘の通っている園では、朝9時からお昼2時までの5時間の週5日のコースで、月に5万円くらい。8時から18時までの10時間で、7万円くらいです。
ランチを頼むとさらに高くなります。1食500円くらいです。
延長は「ステイ」といって、追加料金になります。その他、教材費とか、遠足代とか必要になりますが、そんなのはまあ、しれてます。
インターナショナルに通う子の家庭
保育園ではありますが、普通の保育園とは違って、共働きで子供を預けないといけない、という家庭は少数派です。
昼過ぎにはお迎えに来るママさんパパさんが多いです。
たまたま家が近所で、まあまあ経済的に余裕があるという家庭の子が多いようです。通園バスはないので、自転車や自家用車での送迎になります。お迎えに来るクルマは、外車率が高いです。
両親が外人とか、国際結婚でハーフだとか、転勤が多くて帰国子女だという子は、それほど多くなくて、ふつーに日本人家庭の子が多いですね。
ただし、このお父さん、何の仕事してんだろ? というかんじの、謎な人は多いです。
インターナショナルという言葉からは、色んな国の子供がごちゃまぜになって、国際色豊かという印象がありますが、うちの子の通っている園は、そうでもないです。
国際色豊かなのは、どっちかというと先生の方です。
本来のインターナショナルは、在日外国人のための学校であるべきでしょうが、うちの娘の通っている英語保育園は、ちょっと変わった教育を受けさせてみようかなーというという遊び心のある親が多いように思います。
インターナショナル保育園の授業
園内での生活は、基本的に全面的に英語です。日本語は使いません。使うと、No Japanese! と止められます。
自然と、英語がペラペラになりますね。
普通の保育園のように遊んでいる時間もありますが、書き取りだとかヒアリングの練習もあります。年長さんになると、少しは英語で文章も書けるようになります。
園内では、子どもたち同士も英語で話しています。帰る時間になって、迎えにきたパパ・ママの顔を見た途端、日本語になります。完全にバイリンガルですね。
近所の公園で遊ぶ時は、さっきまで英語で話していた友達同士でも、地元の大阪弁になります。
青い目の茶髪のハーフの女の子がいるんですけど、その子も皆と同じように英語から大阪弁に切り替わるので面白いです。
街中で外人に遭遇した時に話す言葉は、自然に英語になります。それも、ネイティブな発音のかっこいい英語です。
あまり英語に馴染んでない親の私は、娘と外人の会話を聞き取れないこともあります。
ただ、英語がまったく話せなかった、というか日本語さえまだよく話せてなかった娘が徐々に英語を覚えていく過程を見て聞いてきておりますので、私も以前より、ネイティブな発音を聞きとることができるようになってきた気はします。
歌や劇の発表会なども英語で行われます。英語の歌も得意になります。童謡もありますけど、ポップな歌も歌ってます。
園の行き帰りに、自転車の後ろで、大きな声で覚えたての英語の歌を歌うもんですから、すれ違う人が何ごとかと振り返ります。
老人ホームの慰問のために、童謡を日本語と、英語訳の両方で歌う練習もしています。どっちがオリジナルなのだか、子どもたちはわかってないかもしれません。
インターナショナルのデメリット
うちの子の行っているインターナショナルキンダーガーデンでは、卒園後にインターナショナルスクールに進む子より、普通の公立校や私立校に進む子が多いようです。
インターナショナルスクールは、制度上、「各種学校」になり、日本の義務教育を受けたとみなされないです。卒業したら海外に行くという目的があればいいですけど、普通に日本で進学、就職を考えると、困ることも多いようです。
うちの子は、地元にある私立の小学校に入学させようと思いまして、受験対策のため幼児教室も行きました。
そこで、インターナショナル幼稚園の弊害の話を聞きました。
アメリカンスタイルに慣れてしまって、先生にも友達感覚で馴れ馴れしかったり、フランクすぎて規律正しい行動に馴染めないとか、同年代の子と比べて、日本語の語彙力が劣っているというような、マイナスの面があるということでした。
ただし、物怖じしないで堂々と発言できるとか、耳が英語の音に慣れているので学校生活で英語を忘れてしまっても、すぐに思い出すというメリットもあります。
うちの娘は幼児教室の指導のお陰で、ピシッと気をつけの姿勢で、キチンと日本語で挨拶できるようになりました。
英語保育園での生活のお陰か、面接試験でも先生の質問にぜんぜん緊張無しで受け答えできていたし、外人の先生方に親しむというのは、プラスの経験だったと思います。
(物怖じしない積極的なのは、元からだったかもしれませんが…)
英語教育について
進学予定の私立小学校では、英語の授業があり、ネイティブの先生もおられます。
保育園の頃から英語に馴染んでおけば、お友達より、ややリードという気もしますが、そんな差なんて、6年生になることには埋まっているような気もします。
それより、その小学校では、国際人を育てるためには、まずは自国の言葉、自国の文化を大切にという方針です。
茶道や剣道が正課として取り入れられているようです。
インターナショナルスクールで英語が達者になったところで、芯となるものがなければ、海外では、あんまり尊敬の目で見られないようです。
英語ができるだけというのは、特に強みにならないです。アメリカに行けばスラム街のホームレスでも英語は喋るんですから。
同時翻訳機ももっと性能が上がっていって、通訳の仕事もそのうち必要なくなるでしょう。
まずはどこの国のどういう人かというハッキリしたものがないと、国際的な場では値打ちがないのですね。
下手にネイティブな発音をするより、日本語訛の英語のほうが、海外では賢く見えるそうです。
ホントはベラベラだけど、学会では下手な英語で発表するという先生の話も聞いたことがあります。そのほうが信用度が増すそうで。
英語保育園では、子供向けの英検も受けられて、能力向上の喜びは得られますが、実はそんなにフォーカスするようなことではないかもしれません。
アメリカンスタイルの生活になじむのもいいですが、家庭ではシッカリ日本の心を教えるのが良いと思います。
着物を着たり、靴を揃えたり、和食を正しいマナーで食べたり、君が代を斉唱したり、般若心経を唱えたり、そういうことは家庭で親がキチンと見本を見せる必要がありますね。
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