庭師が使う植木鋏の切れ味にビックリ

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植木鋏を研いでみました。

実家の庭の植木を、年老いた母が自分でチョキチョキ切っておるのですけど、植木バサミがさっぱり切れないというのですね。

植木鋏は、バカボンのパパが持っているような、両手で持って植木の枝とか葉っぱを切るでっかいハサミです。

正しくは、刈込鋏、葉刈鋏というようです。

見てみると、刃がこぼれてボロボロでした。

目次

植木鋏の研ぎ方

二枚の刃を止めているネジを外して、家にあった砥石で研いでみました。刃物を研ぐコツとは、刃の角度に合わせてひたすら根気よく研ぐことだと聞いたことがあります。(ハサミの場合、裏面は研いじゃダメだそうです。合わせ面が狂うので。)

砥石で小一時間研いでみましたが、一向に刃が鋭くなりません。

今は老人ホームに入っている父が、昔、コーナン(ホームセンター)で買ってきたというアルミとステンレス製の植木鋏なのですけど、刃が包丁みたいに平らじゃなくって、二段になっていて、うまく研げないです。

試しに植木の葉っぱを切ってみると、こんなかんじ。ジャキジャキやっても切れ目はギチャギチャです。

この調子で研いでいたら、マシに切れるようになるころには、日が暮れているなあ。

庭師が愛用していた堺の植木鋏

こっちはどうだろうねえ、と母が別の植木鋏を持ってきました。

他にもあったんかい!

(上のはコーナンの。)

アルミとステンレスじゃなくて、黒光りする刃に、木の柄がついています。

昔、うちにきていた庭師(植木屋さん)のおじいさんが使っていたものなんだとか。

かなりのお年まで現役だったのですが、認知症になってしまって、道具を忘れっぱなし、そのうち亡くなってしまって、取りにこれなくなったということで、つまり、遺品です。

遺族からは、もういらないから、あげる、と言われたそうなんですが、重いし、物置に入れっぱなしで10年たってしまったということなのでありました。

(このおじいさんの庭師の認知症エピソードは、面白い話がいろいろあるのですが、またいずれ。)

ちょっとサビが出ていたので、軽く研いで、試しに葉っぱを切ってみると、この通り。

 

スパスパッと切れます。面白くて、どんどん切ってしまいました。

 

 

コーナンのとは比較にならないですね。

ホームセンターのでも新品のうちは良かったんでしょうけど、プロが愛用していたプロ仕様はやっぱり違うなあ。

研ぐのも研ぎやすいのです。うちで10年眠る前にもお手入れはされていたと思います。

 

よくみると、作者の名前が入っておりました。

 

「堺庄次郎作」と読めます。堺は包丁の街ですから、包丁職人が作った植木鋏なのかもしれませんね。

軽いからと切れないハサミを使いつづけていた母ですが、少々重くてもスパスパ切れるハサミのほうが、楽なはずですよね。

重いといっても、持ち比べてみると、そんなに差は感じられなかったです。というか、バランスが良くて持ちやすいかも。

 

長く使う道具は、手入れの行き届いたプロ仕様がいいな、と思ったのでありました。

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